鎌倉・小町通りで和食の贅沢

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晴天が続いたゴールデンウィーク。土曜日は家から逗子マリーナ、材木座海岸へとウォーキングして、久しぶりのアロハキューブでジンソーダをオーダーした。夏が近づくほど昼間に飲むお酒は、ビールよりもジンに違いないと決めているのである。

材木座海岸
アロハキューブ
ジンソーダ
店主との雑談に花を咲かせたあと、向かった鎌倉は想像通りの大混雑。駅からは「立ち止まらないで下さい!」と絶叫に近いアナウンスが流れ、夕刻ともなれば殆どの飲食店が待ち状態である。大盛りで評判のカレー屋には30人ほどが辛抱強く列をなし、生シラスならまだしも、何故わざわざ鎌倉でカレーを食べなきゃいけないのか理解に苦しむ。

小町通り
亀たちの行進みたいな小町通りを歩いてガラガラっと引き戸を開けた。行きつけの「奈可川」は築地の板前だったご主人が旬の食材を繊細な味で提供し、家族4人で切り盛りしている割烹である。昼間はランチ客でごった返したらしいが、夕暮れの佇まいは地元らしい風格があって、カウンター席は常連たちの予約でキープされている。

突き出しは「小鮎の煮付け」。頭からかじると川魚独特の香りが懐かしく、改めて初夏を感じた。

小鮎の突き出し
壁の品書きを見て真っ先にオーダーしたのは「エボ鯛の西京焼き」。目の前に置かれたお皿に「ワォ~!」。こんなに立派なエボ鯛を見たのは初めてで「やっぱり鯛よねえ」と喜んだら、皆に大笑いされた。西京味噌への漬け加減も絶妙で、口から鼻に抜ける香りのまろやかさは感動ものである。

エボ鯛の西京焼き
尿酸値が高くて主治医に食事制限をかけられているため、隣りが頼んだ「子持ちガレイの煮付け」は身の部分をちょっとだけ貰った。たっぷりの魚卵が美味しそうで泣きたくなる(;_;)

子持ちガレイの煮付け
職業病の腰痛はまだ回復しないけれど、コルセットを外して胃を解放。最後は筍ごはん(のこめし)とつくねのお吸い物が登場した。この店は味が濃すぎず薄すぎず、カウンターに並んだ和服姿の常連客と粋な会話が弾み、軽口を叩けば無口な店主がニヤリと笑い、「ごちそうさま」の後は店の外で母娘が何度も手を振りながら見送ってくれる。

筍ご飯とツクネの吸い物
今度行く時には谷中生姜が食べられるかな。ちょっとお財布が軽くなっても、日本人で良かったなと思う和食の贅沢は、四季折々のエンターテイメントである。

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