朝夕はそれなりに冷え込むものの、この12月の昼間は春のように暖かい。
近所を散歩すれば水仙の花が香り、材木座にある光明寺の境内では桜のつぼみも膨らんでいる。山門で眠りこけている猫は、陽だまりにとろけそうな顔つきだ。
キラキラ眩しい海をもっと見ていたくて、稲村ガ崎食堂へランチに出かけた。
夜はJERKという名前のバーとして営業しているが、昼間はヘルシーなランチを提供する定食屋さん。
2階に上がると緩いカーブを描いた水平線が、窓の外で一枚の絵になっている。
定番メニュー「いなしょく定食」が、今日は鯛ご飯なのを黒板で発見。
カキフライや鯖の糠漬け定食にも心を惹かれるが、初心を通す。
4種類のお刺身の脇には、すりおろしワサビ。
味噌汁のダシも煮干で取る「きちんと」感がある食膳だ。小どんぶりに盛られた鯛ご飯は食べきれるか不安だったが、ぺろりと完食。お腹一杯の幸せと共に、ゆったりまったり感に満たされていく。
しかしその後に恐怖が待っていた。
お土産に頂いたクッキーを食べながら歩いていたら、背後から突然の殺気。バサバサッ!と大きな茶色い羽根が頬をかすめる。
トンビがたった3センチサイズのクッキーを狙って襲ってきたのだ。
親指に爪の痕がついて血が出てきたものの、とりあえずは大事に至らずに助かった。
湘南ではトンビの餌付けをしている人もいるらしいが、とんでもない自己満足だ。
鋭い爪と嘴を持つ猛禽類には変わりなく、被害が増大しているからだ。
最近も海岸でお弁当を食べていた親子連れが襲われて、子供をかばったお父さんがトンビの爪で小指を千切られるアクシデントがあったという。
まったり昼寝している野良猫も、のどかに鳴きながら空中を舞うトンビも、安易に飼いならそうなんて思うべからず。
手なずけた自然は元には戻らない。
コメント
おいしい昼食ですね。
「自然との距離感」
これも忘れ物の一つか。
ツネ2様
湘南といえばシラス丼が有名ですが、さすがに食べ飽きてます。
手間をかけて炊いた鯛ご飯は、久々のヒットでした。
髪結いの亭主様
傲慢になった人間は、自分に従わないものはないと勘違いしがちです。
自然を保護しながら一方では破壊する。
いつかしっぺ返しを喰うような気がしてなりません。
「とんび定食」・・・いえ、「いなしょく定食」うまそうだなー。こまちゃん、逗子にGOしましょうよ! yuriさん案内よろしくお願いします。!(あーーーよだれ出てきた。魚大好き)
たけぞう様
しょーがないな。
F22の呑み助さんたちのために、逗子食い倒れツアーを企画しますか。
ただし地魚と言っても、和食・イタリアン・フレンチとどれも捨てがたい
美味しさなのです。さらに鎌倉野菜も!
胃のスペースを充分に広げてから来てくださいね。