北京オリンピックへの夢を懸けてた名古屋国際女子マラソンで、注目の高橋尚子は27位に終わった。
記者会見での開口一番は「やっちゃいました」。選考に漏れ、実力を直視すべき現実をフラッシュに浴びながら「もう少し走らせて下さい」と爽やかに語った。
昨年8月に右ひざの半月板を手術してから、挫けそうになるたびに「諦めちゃダメだ!」と自分の胸の内で何百回、何千回と繰り返していたという。
その気持ちが引退を否定する「もう少し走らせてください」に繋がっているのだろう。
しかし流行語にまでなった『諦めなければ必ず夢は叶う』は賛否両論だ。
成功者だから口にできるメッセージであり、現実はもっと手厳しいものだと言う人も多い。
ツキに味方されて夢が叶う人、血と汗と涙で夢を形にした人、どんな犠牲を払っても徒労に終わった人・・、同じスタートラインで同じ努力をしても、結果は平等ではない。
それでもペースを落とさず走り続けなくちゃいけないのか、競争しなくちゃいけないのか。
イタリアの至宝と称されたサッカー選手ロベルト・バッジョが、2002年ワールドカップの代表入りを絶望視された時に語った言葉が好きだ。
『諦めるより夢を見る方が性に合っている』。
高橋尚子のインタビューの後半、バッジョの心境に近いものを感じた。
「一個一個の目標があって次が見えてくるんです。まずは次の目標に向けて頑張ります」
「私はマラソン選手で良かったなと心から思います」
がむしゃらな肩の力が抜けて、なんて大らかな人間になったのだろう。
もう少しだけじゃなくて、ゆっくりとずっと走って欲しいな。
たとえ叶わなくても夢を見ることには、年齢制限もデッドラインもない。
コメント
高橋選手にほんとに頑張ってほしいです!
人生のジタバタドロドロにて失礼仕った。
私は松坂大輔氏が大リーグ入団会見で言った言葉が印象に有ります。(正確ではないですが)『これは私の「夢」では無く実現すべき「目標」です』。
「夢」「目標」言葉は色々だけど、何かにまっすぐ立ち向かう姿はいいなぁ。結果はどうあれ、少なくとも自分が納得できる生き方がしたい・・・今日この頃である。
ミチ様
マスコミは批判的な意見も言いますが、少なくともテレビや沿道で応援して
いた人たちは、「頑張って!」をリフレインしたはず。
順位を上げることだけが成功ではない。
高橋選手の生き方を応援したいと思っています。
素浪人様
私はやっと今ごろ手を付け始めた確定申告で、ジタバタドロドロです(^_^;)
これには成功あるのみ!
17日のゴールを目指して電卓を叩きます。
どんなに努力を続けていても、こうなるときもある(それが3回続いて、彼女自身つらいとお思いますが)。何十人もの人が、北京の最後の切符をめざして、今日の日のために、歯をくいしばって練習してきた。でも優勝できる人は一人しかいない。本当に過酷な戦いなんだと実感しました。
4月の大会出場に向けて、今日は仕事のあとハーフ(21.1km)走りました。半分でも十分しんどいですー。
たけぞう様
仕事のあとでハーフですか!
私だったら「よく働いた。まっ、いいか」で飲みに行ってそう^^;
そういえば、仕事を理由にしないで頑張るって宣言してましたものね。
残念ながら応援には行けませんが、颯爽とした走りを期待しています。