銀行の用事を済ませた午後3時過ぎ、カーラジオを入れると河津桜が見ごろとの情報。
仕事は残っているけれど、何処かへ出かけたい冒険心がカーナビの検索ボタンを押す。
逗子から三浦海岸駅まで一般道で40分。バッグの中のデジカメを確かめて、小さな一人旅に出発した。
葉山の御用邸前から右手に海を見て秋谷、芦名へ。134号線を左に折れて林道を走れば、唐突に三浦海岸駅が現れる。
「桜まつり」の駅前にはピンクの提灯が下がっているけれど、咲いている桜は数本のみ。
えっ、これだけなの? 期待していた桜並木は見当たらない。
行き当たりばったりで走っていたら両側が畑の農道に迷い込み、「桜まつり仮設駐車場」の矢印を発見。道を折れた途端に、延々とピンクの綿菓子が続いていた。
時間が遅すぎたのか仮設駐車場はクローズしていたけれど、公園の脇に車を停めて散策を開始する。
例年は2月中旬が見ごろだそうだが、冷え込みが厳しかった今年はまだ7分咲きぐらい。
この週末はどこより早いお花見客で賑わうことだろう。
地元有志たちが平成11年から植栽を開始した河津桜。約1千本あるという木々は少々若くて頼り無げでも、並行して咲く菜の花たちがサポーターだ。
薄曇の空に、淡いピンクと鮮やかな黄色。
初めての場所なのに懐かしいのは何故だろう。
写真を撮っている私に、公園で遊ぶ女の子が近づいてきた。
可愛い握りこぶしに手のひらを差し出すと、拾い集めた花びらがパラパラと零れる。
「ありがと!」
「バイバイ!」
家に向かって駆けていく背中。あの子は昔の私だったのかな。
桜の旅の帰り道は、過ぎていった春の幻たちをバックミラーに見ていた。
コメント
ソニーのビデオカメラのCM(今年は中島美嘉の曲)で桜舞い散る中を駆けていく小学新一年生の少女がいますが、そんな風景を思い出させますね。
たけぞう様
平日の午後4時過ぎだったので殆ど人影もなく、ノスタルジックな世界を
味わえました。
3月~4月は別れと出会いが交錯する季節ですが、桜の花は誰の後ろにも
美しい背景です。
さあ次はソメイヨシノ。今年は2回、得ができます。
目黒川は4月初旬ですね!
楽しみだなぁwww
こまちゃん
4月初めは置いといて、こまちゃんには桜は一瞬の美、
お酒は永遠の楽だと思います。
飲み会も近いかな(‘-^*)/
本当にきれいに桜さいてますね。
春ですね。
なんか難しいビジネスされているようですが、
フリーターから抜け出せない私には、わかりません(^^ゞ
maap様
いらっしゃいませ(^_^)
今日は一段と暖かくなって、ソメイヨシノの蕾も膨らんだことでしょう。
私は「物を書くこと」全般が職業なのです。
好きなことをビジネスに発展させれば、新しい職種が生まれます。
maapさんも自由な生活の中から、良い発想を得られますように。