敬語の基本は感謝の気持ち

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某企業から総会の案内状が届いた。返信用の封筒を見て唖然。宛先の後に「御中」と印刷されている。「○○行」と付けるのがマナーの基本であろうに、この企業は自分を「様」だと思っているのだろうか。

日本語の乱れ、特に敬語の乱れが取り沙汰されて久しい。「尊敬語」と「謙譲語」の使い方が逆であったり、二重敬語になっていたりで苦笑する場面も多い。

例えば電話の応対。
取引先から「○○部長はいらっしゃいますか?」との電話を受けたとき、「部長はもうお帰りになられました」と答える間違い。
正しくは下記のような返答をする。
「申し訳ございませんが、○○は本日失礼させて頂きました。よろしければ私が代わりにご用件をお伺い致しましょうか?」

どうすればそんなスキルが身につくか。
ビジネスマナースクールで高い月謝を払って習得する以前に、そもそもマナー教育は子供のうちから家庭や学校で行うべきものだろう。

私の通っていた学校では幼稚園生にして、朝夕の挨拶は「ごきげんよう」、感謝の言葉は「恐れ入ります」と言うように躾けられた。
こまっしゃくれた子供だと思いもするが、敬語は何度も口に出す訓練を積まないと咄嗟のときに出てこない。シドロモドロの応対で恥をかくのが落ちだ。

たとえ敬語を知らない親であっても、トレーニングできるシーンは幾らでもある。その基本は常に相手への感謝と労いの心だ。
宅配便の荷物を受け取ったときは「いつも届けてくれてありがとう」と言葉をかける。
道の清掃をしている人には「綺麗にして下さって気持ちがいいです」と笑顔を向ける。
狭い道で誰かと擦れ違うときには「お先にすみません」と会釈をする。
何かお願いするときには「申し訳ございませんが」「お手数ですが」のワンクッションを添える。

品のある日本語・正しい敬語を使えば、相手もそれに応えようと努力するはず。
習うより慣れろのトレーニングとは、自分で納得する積み重ねである。

コメント

  1. 素浪人 より:

    拙者も人に言える学はありもうさん。
    じゃんけんど最初は「あいさつ」ではなかと?
    近所の人、先生、先輩、友人、そしていつも見かける「ある人」・・・うフ!。
    はじめのいっ~ぽ!

  2. yuris22 より:

    素浪人様

    家の近所で、小川沿いの細い道を時々散歩します。
    向こうから歩いてくる人とすれ違いざまに「こんにちは」「いいお天気ですね」「ウグイスが鳴いてますね」・・等々、挨拶を交わすのが日常です。

    こちらが笑顔を向ければ向こうも笑顔を返す。
    その日一日が楽しくなりますよ。

  3. 亀吉 より:

    まったくその通り!
    相手への感謝と労いの心を持っていれば自然と敬語になるものですよね。

  4. yuris22 より:

    亀吉様

    そうそう、さらにスマイルが加われば最強かと。
    亀吉さんのニカーッとした笑いは、カウンターを磁石にします。
    「お代わりお願いします」と言わざるを得ない・・(^_^;)

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