鳩山ダメカンタービレ

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雨後の筍のようにポコポコと新政党が立ち上がる。崩壊の一途を辿る自民党はまるで幕府残党だ。そして民主党は国民の声を聞かず、一方的解釈の「民意」を盾に、期待されていないマニフェスト実現にやっきになる。

子ども手当には外国人が群がり、高校授業料無償化は公立と私立の格差など問題点を残したまま見切り発車。高速道路の新料金制度については仲間割れ。鳩山首相はワシントンポスト紙に酷評された愚かさを認めても、献金問題は元秘書に有罪責任を押し付けて高みの見物。5月末決着を宣言した普天間基地移転はこのまま行けば白紙に戻り、何もかもが尻切れトンボになりそうだ。

そして昨日、Forbesの2010年世界有力企業番付で、トヨタ自動車が前年の3位から360位に急落した。しかも100位以内の日本勢は前年の11社から3社へと大幅減。トップ3に君臨するのがアメリカ企業なのは、やらせの感も否めなくはないが、経営破綻の噂からの急回復には驚かされる。

アジアでリーダーシップを握ろうとしていた日本は、お株を中国に奪われ、アメリカは日本に差し出していた手を引っ込めようとしている。唯一の同盟国であるアメリカが基地問題で愛想をつかし、利用価値の無くなった役立たずを経済界から排斥する兆候が、今回のForbesではないだろうか。

もはや崖っぷちの日本。気前よく国民にカネをばら撒いている場合じゃない。無駄遣いをなくすために、民主党に何を置いても実現して欲しいのは「衆議院の定数を80減らす」というマニフェストだ。

税金の無駄遣いを洗い出す「事業仕分け」の第2弾が今日から始まった。鳩山首相が記者団に語った言葉は「国民も大いに期待している。天下りなど長年のあかを完全に洗い出し、大掃除をやってもらう」の時差ボケである。焼け石に水は目に見えたこと。どこの国民が大いに期待しているのだろうか。理想論だけの「口だけ議員」よりも、ノウハウと経験を持つ天下りの方が、日本の運営方法を知っているのではないかと思うほどだ。

鳩山首相の振るタクトのもと、大所帯の政治家たちが奏でる日本崩壊交響曲は、第一楽章から既に観客のブーイングを浴びている。しかも新政党が増えるほど、次の参院選では民主党が有利になるという皮肉さ。
鳩山ダメカンタービレ。溜まった絶望の「気」が大地震を起こす前に、国民は日本から脱出する時期が来ているのかもしれない。

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