大根役者の政治パフォーマンス

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笑顔とは基本的に人に安心感を与えるものであるが、この人の笑顔からは不快感しか得られない。羽田のハブ空港化問題で、前原国交大臣を訪れた千葉県・森田健作知事である。

「どうもどうも」でフラッシュを浴びての登場。会談中は常にカメラ目線。前原大臣の背中に手を当て、ふんぞり返って握手する作り笑いは、まるで世紀の大スターかと思わせるスタンドプレイだった。いや、大スターだと思っているのはご本人だけで、その実は陳腐な芝居を演じている大根役者としか思えない。

「あんまり地方をいじめないでくださいよ」
「前原さんは絶対、防衛大臣になると思っていた。間違っても国土交通大臣にならないと思ったらなっちゃった」
「今度メシでも喰って一杯やりながら話そうよ」
もう少しで大臣を「前原ちゃん」と呼びそうな、芸能界的馴れ合いである。

成田の騒音問題、滑走路が少なく着陸料が高いこと、乗り換えの不便さなどを考慮すれば、羽田に期待が集まるのは誰の目にも明らかである。しかし千葉県民の手前、国に噛み付いておかなくてはと生放送に登場して血気盛んに吼えたのも、計算づくのシナリオだろう。衆議院時代に羽田国際化推進を熱弁していたのをまさか忘れたとは言えまい。

会談後も各テレビ局から引っ張りだこ。「はっきり言って私と同じような考え方でした」と安堵の意を示したものの、まんまと前原大臣の策略に嵌められたことが分かっていない。羽田のハブ空港化を根回しなしに発表したのは、森田知事のような反発の声を呼び寄せるためであり、国民に最初から全容を見せて支持を得るためだろう。無駄吠えをしないほど、役者は何枚も上手なのである。

満面の笑顔と大きな声、大袈裟なアクションのパフォーマンス男。はったりの陰に隠れているのは、小学生の作文にも満たない屑箱行きのシナリオだ。2ちゃんねるで誰が言ったか「もうウザイから、終日、成田の滑走路で竹刀でも振ってろ!」がお似合いの、目立ちたがり芸NO人である。

コメント

  1. 703 より:

    お久しぶりです。

    ホント!仰るとおり!

    「腹が立って眠れなかった」と憤りをテレビ画面で訴えた次にあの薄っぺらな笑顔。

    「あんた、怒っていたんじゃないんかい?!」
    と思わず毒づきたくなりました。

    それに大物??ぶったあの素振り。
    何を勘違いしているのやら。
    この方の人の底の浅さがよ~く分かりました。

    どうしてこんな人を知事にしたのかしらねぇ??
    不思議。。。。。。。。。

  2. yuris22 より:

    703様

    私が千葉県民だったら、見るに耐えられないと思うのですよ。この人は感情のままにパフォーマンスを見せるだけで、中味はすっからかん。よくも今まで政治家をやってこられたものです。自民党が芸能人好きだからでしょうかね。

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