自然の宝物・森林は、もともと海中にある緑藻(緑の海藻)から生まれたものだという。
緑藻が川に上って根ざし、丘に上がって草や樹木となり、地球は「青と緑」の星になったそうだ。
「もし緑藻でなく赤藻が川に上っていたら、赤い星になっていたかもしれませんね」。
そんな悠久の話を水中映像家の中村宏治氏から伺った。
TBSのニュース23「ちょっと底まで」シリーズでお馴染みの水中カメラマンである。
もう40年以上も海に潜ってきた中村氏にとって、危惧しているのは海藻たちの未来。
このあいだ潜った所にあったホンダワラやワカメがない!
「磯焼け(Sea desert)」と呼ばれる現象が広がりつつあるという。
磯焼け:海洋環境の変化や藻食性動物の影響などによって藻場が大規模に消滅し、岩肌が表れ焼け山のような状況となり、その状態が継続し藻場が回復しないものは「磯焼け」と呼ばれている。水産庁のアンケート調査によると、現在、沿岸に隣接する27の都道府県で磯焼けが発生・進行している。(水産庁HP・用語集より引用)
磯焼けの原因はいろいろあるが、まずは地球温暖化による海水温の上昇。
緑藻たちは水温11~15℃を好む海藻だが、水温が上がることにより生育が悪くなる。
そこへは海藻類を食べる南方系の魚たちが住処を広げてくるし、増大するウニや貝類が若い芽を食い荒らしてしまう。
さらに沿岸工事・埋立工事による土砂の流入で、海藻が枯れてしまう現象も起き、海の中がつるっぱげ状態になってしまうのだ。
プランクトンがいなくなれば魚もいなくなる。
毎年下がっていく日本の食糧自給率。農業の存続が危ぶまれているのにプラスして、このままでは漁業も危なくなってしまう。
さらに中国からの越境大気汚染により、2020年には日本の西日本・東日本は、光化学スモッグの原因となるオゾン濃度が環境基準を超える。どこで食物を採ればいい?
いつか国民たちが我先に(たぶん政治家たちが真っ先に)日本を脱出する日が来るのではないかと、遠くない未来を危惧するばかりだ。
コメント
私が生まれた家の玄関は海でした、私と祖父が海水浴をしている写真があります。また父は毎日の様に玄関先で釣りをしていたそうです。
ある台風では、大きな船が玄関を破り一階に侵入、2階から命からがら隣に逃げたそうです。
ほんの数十年前までは自然に生かされていたと思います。いったいいつから日本人の生きようがこんなことになったのかな?
再生医療の新たな道が見えて来た様ですが、自然と命について考えるいい機会かも知れませんね。
髪結いの亭主様
車が家に飛び込む話は聞いたことがありますが、大きな船が飛び込
んできたとは!!
でも玄関先で釣りができる家は、居ながらに食料調達ができて便利
ですね。
窓を開けて深呼吸できる海が無くならない事を祈ります。
私がチャリでこけたりしたら、チョイ不幸ネタとして、いつも通りお笑いネタになってしまいますが、
隊長がチャリでこけるのは想像できません。
しかしながら、新たな楽しみを見つけたようで、そのバイタリティーには恐れいります。
相模☆ワン様
応援ありがとう!
でも書き込む場所がズレているような・・。
今朝はコケずに走れました(*^^)v
磯焼けの原因は、地球温暖化もあるかもしれませんが、というより、日本周辺の海流変化による水温変化(1900年ごろ伊豆半島で遠藤博士により観察されている)、河川工事による土砂流入、時化や台風などによる海藻流出、フルボ酸鉄の不足、栄養塩類不足があります。
また、北海道ではこれらに加えてウニやアワビによる食害、九州地方ではブダイなどの魚による食害が挙げられます。
これらの解決法もいくつか提案され、特許などにもなっています。
akirakn u様
仰るとおりですね。
ここには書いておりませんが、解決法についても現在の状況を聞きました。
ただし屋久島などで見聞きした限りでは、もう遅すぎる感もありました。
何を今更どうするの?で、漁業が成り立たない、住民の生活が成り立たない。
こんなに自然資源が豊富な日本であったのに、後手に回ることが多すぎます。