俗にスナックという形態の店は、ママの名前やあだ名を店名にしている所が多い。
昨夜は新逗子駅の向かいにある「チャコ」に行き、6人座れば満員のカウンター席で、常連たちの会話に耳を傾けた。
「あれは昼間でもホットパンツに網タイツで歩いてるんだよ」
「夕方になると安売りスーパーで値が下がった惣菜を漁ってるらしい」
「しかしツマミを頼んでも、ピーナツしか出てこないぞ」
彼らが噂しているのは地元の有名人。「毛目子(けめこ)」というスナックの店主について語っていた。ホットパンツに網タイツとはどんなセクシーな女性なんだろう。
「あれは誰が見たって男だよ」
「朝になるとヒゲが生えてくる」
私の好奇心は居ても立ってもいられず、さっそく場所を聞いて「毛目子」に行ってみる事にした。
ひなびた雑居ビルの階段を2階に上がると難なく発見。白いドアを押した先には、どこの街でも見かける内装のカラオケスナックがある。
カウンターにはサラリーマン風のお客が1人。そして・・・・
いましたいました。
夜だというのに大きな黒いストローハット、黒縁の眼鏡、黒のタンクトップ、黒のホットパンツ、黒の網タイツ。噂の「毛目子」だ。
飾られた花は造花の薔薇。
飲み物をオーダーしても、お通しひとつ出てこないあっさりしたサービスが心憎い。
先客と交互ににカラオケを歌い、逗子にもオカマバーがあったのかと喜んでいたら徐々にお客が増えてきた。みんな何故かテーブル席を無視してカウンターに座りたがり、気づけば店内の全員が男性。
最後に入ってきた二人連れの片割れが、隣に肩を寄せながら甘い声で歌いだした。
♪「もしも願いが叶うなら 吐息を白いバラに変えて
逢えない日には 部屋中に飾りましょう 貴方を想いながら~」♪
(小林明子『恋におちて』)
歌っているのはガテン系のがっちりタイプ。うっとりと聴いているのは品のいい白髪の紳士。
ようやく気づいた。普通のオカマバーと違うぞ(・_・;) 私ってかなり場違い?
心はそろそろと後退をはじめ、小さな声でママにチェックをお願いした。
「あらもう帰っちゃうの? また必ず!来てねっ」
その「必ず!」が耳にこだまして、その晩の夢はホットパンツが歌い踊る「毛目子」オンステージだった。
うなされたことは言うまでもない。
(冗談のようだけど、これは実話です。)
コメント
抑えられぬ好奇心と怖いもの見たさ。
それを抑えられぬ自分。
またどこかへ行きますね。
僕も、ここに2回も訪ねてしまう。
違う世界に。
ということで川へ行こう。
tsune2様
これとは全く話が変わりますが、好奇心と恐いもの見たさの経験談です。
京都の鞍馬寺に行った時のこと。夕暮れです。
誰もいない境内から白い着物をきたお爺さんがひょっこりと現れました。
「面白いところがあるから、連れて行ってあげましょう」
お寺の脇の階段を降り、連れて行かれた場所は沢山の骨壷がならぶ納骨堂。
驚いて振り返ると、お爺さんの姿は影も形もありませんでした。
あれは誰だったのかずっと気になっています。
きっと鞍馬寺の天狗の趣味なんですよ。
隠れて息を潜め笑いをこらえてる。
隠しカメラで撮って、寺の中でみんなで大笑い。
次はどんな客が来るか。
そのうち髪の毛を黄色く染めた誰かさんみたいな人が
登場でしょうね。
※思わず、馬鹿を書いちゃいますね。
tsune2
天狗説は私も思ったんですよ。
さもなければ骨壷に入ってるホトケ様とか・・。
次回に鞍馬寺に行った時は出てこなかったので
好奇心は満足されず、少々残念でした(笑)
チャコの常連さんも教えてくれればよかったのにねー。それは気まずかったですね。逗子もハイカラ(っていわないか?)なんですね。因みに僕は、オ○○系だけはダメです。見てるだけでちょっと気持ち悪くて。世の中にこんなにいい女がいっぱいいるのに、失礼じゃないかーって思いません?
暑いですね、連日。僕は今日も明日もプールです。
カマ飯をオーダーすればよかったのに・・・。
しかし・・・、モノホンだけが集まる店って怖そう。
たけぞう様
ニューハーフの綺麗系はまだしも、ヒゲの剃り跡が青々して
網タイツは・・ちょっとね^_^;
でもやはり恐いもの見たさで、スーパーでお惣菜を漁ってる
姿も見てみたいです。
亀吉様
いつかお友達になって、亀吉さんのお店に連れて行きます。
ダハぁ~~~!!!
爆笑のみ
好奇心は衰えず・・・
σ(^ー^;)は女性にモテた事がないのに
オカマにはモテるw
そういう「ハッテン場」みたいなお店は
苦手じゃなくて、ヤバいです。
危なくて近寄れないDEATH。
こまちゃん
オカマにモテるとは初耳!
今度、某経営者会の二次会はぜひともオカマバーに行きましょう。
この目で確かめてみたいです(笑)