初秋に出会う旅(富士五胡編)

広告

秋を探す小さな旅の2日目は、箱根から御殿場を回って富士五湖へ。河口湖から西湖へと向かった。

西湖の周辺には青木が原の樹海が広がっている。溶岩上に形成された原生林を見られるのは日本でここだけ。木の根元にはシダが生え、苔の絨毯が敷き詰められている。
一度入ったら二度と出られないと言われているのは、天然の落とし穴が無数にあるからだそうだ。

青木が原の樹海1
青木が原の樹海2

でも遊歩道を歩いている分には何の不安もなく、木漏れ日の下で森林浴を楽しめる。
針葉樹が多いせいか、秋が来たという季節感はあまりない。時間の流れも止まった感じがした。

河口湖に比べると観光客の少ない西湖は、お気に入りの静かな湖。
キャンバーや釣り客が訪れる以外は、ぞろぞろと歩く観光バスのグループもいなくて、ゆっくり湖畔の散策ができる。
ススキの金色の穂が風にたなびき、ピンクのコスモスが午後の光に揺れている。
確実に秋。

西湖2
西湖3
西湖1

靴を脱いで波打ち際を裸足で歩くと、尖った石のかけらが痛い。
ひんやりとした湖水に足を入れて発見したのは、小さな岩の上に乗ったミヤマクワガタ。
今にも水をかぶりそうになって、しかも直射日光を浴びて岩にしがみついている。羽根が濡れたら飛べなくなり自殺行為だろうに、後ろの森から飛んできたのだろうか。

ミヤマクワガタ

そっと岩から剥がして救助。
暑さと乾燥に弱く、地球温暖化になると早く絶滅してしまう恐れのあるクワガタだそうだが、出会ったのも何かの縁。
残り少ない一夏の命を全うしてくれることを願った。

コメント

  1. Manta より:

    往く夏を想い、迎える秋を楽しんでますね。

  2. 詩人たそがれ より:

    私は、なぜか「木々、せせらぎ、森のもろもろ」に癒されます。

    「ミヤマ」は私には王様でしたね、最近は外来が・・・

    何か変化を感じられた旅のようですね。

  3. 亀吉 より:

    山中湖に高校の寮があった関係で、富士五湖は若い頃よく行きました。
    もう20年以上後無沙汰です。
    私のお気に入りは西湖と精進湖。
    やはり、観光客の少ないところがいいですね。

  4. yuris22 より:

    Manta様

    二つの季節がクロスする時期は、切なさと期待感が入り混じります。
    次回訪れるのは晩秋にさしかかった頃でしょうか。

  5. yuris22 より:

    詩人たそがれ様

    いつも海の傍で暮らしていると、心が森に枯渇する時があります。
    胸の空気を入れ替えてきた旅でした。

  6. yuris22 より:

    亀吉様

    西湖の「マ・メゾン」にランチではなく、今回初めて宿泊しました。
    バスルームが小さいのを除けば、サービスにほぼ満足。
    隠れ家みたいなホテルでした。

  7. こまちゃん より:

    単車に乗っていた頃、ツーリングで行きました。
    箱根から廻っていったんですが、
    そうそう、乙女峠の旧道で後ろに
    「誰か」が乗りました。急に重くなって
    峠でコケそうになったりw

    8月なのに国道沿いの山の上にあった
    民宿は寒くて「ボタン鍋」を食べました。
    西湖だったか、ハラペコで食べたホウトウが
    とても美味しかったです。懐かしいw

  8. yuris22 より:

    こまちゃん

    >そうそう、乙女峠の旧道で後ろに
    >誰か」が乗りました。急に重くなって
    >峠でコケそうになったりw

    深夜に乙女峠を走ったことがありますが、あれは怖かった。
    バックミラーは見たくありませんね。

    西湖も夜は冷え冷えモード。
    チーズフォンデュを頼んでしまいました。

// この部分にあったコメント表示部分を削除しました
タイトルとURLをコピーしました