地球は小人の国だった

広告

梨(ナシ)の木が春になっても芽が出ないという異変が、九州の広い範囲や、高知県、千葉県で報告されている。この症状は落葉樹に見られる「眠り症」と言い、冬の低温が足りないと開花が遅くなり、中には花が咲かないどころか枝が枯れる木まで出てくるそうだ。昨年はハウス栽培の梨に眠り症が出たのだが、今年は露地栽培の梨にまで広がっている。特に二十世紀梨には1,200~1,400時間の低温が必要で、このまま温暖化が進むと、梨の名産地・鳥取県でも栽培できなくなる恐れがあるという。

こうしたニュースが流れても、マスコミは政府からのコメントを取らない。今は経済の建て直しが先だ、北朝鮮への制裁強化だと、顔を強張らせる首相を映して不安を煽る。

温暖化対策はどう進んでいるのか。6月に決定する温室ガス削除の中期目標は、各国が公平に分担できる説得力のある数字にしたいと語ったまではいいが、情報収集のために行ったのは以下の内容だ。何を今さらと呆れるばかりである。
「首相は30日、中期目標設定に向けた情報収集のため、川崎、横浜両市を訪れ、最新の省エネ技術を取り入れた空調設備や太陽光発電や燃料電池を使ったモデル住宅などを視察した。」(2009年5月30日20時38分 YOMIURI ONLINEより抜粋)

そんな中、気象庁の発表によれば、日本付近の大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が昨年も、観測開始以来の最高値を更新したという。このまま放置しておけば、洪水や酷暑、農業・漁業への申告な影響、GDPの損失、食糧危機、生物種の絶滅へと進むことは避けられない。

自然が滅び行く地球の上で、人間たちは自分たちに都合の良いことばかり考え、主張し、いがみあう。やっと平和が訪れたと万歳したときには、移住する星を探す危機に陥ってるかもしれない。
遠い星から地球を観察しているガリバーは、積み木のようなビルを建て、爪楊枝のようなミサイルを飛ばしあう小人の国を、どう未来予測しているのだろうか。

コメント

// この部分にあったコメント表示部分を削除しました
タイトルとURLをコピーしました