朝パソコンを起動したら必ず見に行くサイトの中に、セラピスト・西尾和美さんの『今日一日のアファメーション~自分を愛する365日~』というコラムがある。ここには自己肯定(セルフ・アファメーション)のためのメッセージが日替わりで登場するのだが、例えば5月31日なら「他人の短所にとらわれない」ための在り方が書かれている。
日替わりメッセージの前には、繰り返し唱えて欲しいという言葉が載っているので引用させていただく。
自分は生きるのに、あたいする人間です。
自分は、自分のままでいいのです。
自分は愛するに、あたいする人間です。
自分は、自分の居所をつくっていいのです。
自分を、うんと好きになります。
自己肯定とはナルシストや傲慢な人間になることではない。「私はダメ人間」の自信のなさや、「どうせ嫌われる」の対人恐怖から抜け出し、自分の個性を愛して自分のために生きていく自尊心を持つことである。何かのトラウマで成長できなかったインナーチャイルドを、自らの愛で育ててあげることだ。
引用した5行の中で最も気に入っているのは、「自分は、自分の居所をつくっていいのです。」の言葉。それは自分の欲望に対して正直に居られる場所のことを指しているのだと思う。「自分の居所は彼の腕の中です」と言う人もいるだろうし、「波を待つサーフボードの上です」と言う人もいるだろう。
私の場合は「独りで寂しくないの?」と聞かれる環境が、自分の居所だと気付きつつある。大好きな文章書きを生業とするのだから、自由に時間をコントロールできる場所にいて、人恋しくなればふらりと外に出かけていけばいい。
一人娘ではあるけれど、パターナル(干渉的)だった父は有料介護施設でのんびり暮らしているし、母は再婚して別の男性と暮らしているので共依存はない。逢いたければいつでも逢える家族だ。
家族機能研究所代表・齊藤学さんの著書『「自分のために生きていける」ということ』の後半に、「適度な寂しさに耐えているのが本当の大人」という一節がある。
「距離があるから、そこにはいつも寂しさがあります。けれども、そんな寂しさをいつも抱えながら、個と個が離れて存在し、必要なときにはぬくもり合う。適度な欲求不満を抱えながら、相手の欲求も満たしながら、満たしつくさない。そんな関係は、一見、安定感を欠いた関係のようですが、じつは一番、安定していて長続きするのではないでしょうか。」
(齊藤学 『「自分のために生きていける」ということ』 大和書房より引用)
かすかな潮の香りと鳥の声、緑の木々に囲まれて、独りの日曜日。適度な寂しさに耐えるどころか、ありがたいと思える今の環境である。私のインナーチャイルドはやっと成人年齢に達してきたのかもしれないな。
コメント
私の中にも「インナーチャイルド」がたくさん居ます。
そして、「自信のない自分」私はあまり要領がいい人間ではないんですよ。実は。
時々、他人が引く程の自慢が出る事が出たかと思えば肝心な所で、何も出来ない自分が居る。
その度「あぁ、この人に迷惑かけているなぁ」と悪循環に落ちる事すらある。
世間を見ていると、自分はまだまだ未熟者だと思い知らされる。
先日、ある方の言葉で「あるがままでいい、考えても仕方のないことは悩まない、自分がありのままで、結構周りも幸せだったりするんです」とか、嫌な事があったら、自分に聞こえるように「ありがとう」を言う。
いいことがあったら「感謝します」を言う。
この2語で人生が幸せに導かれる。との事でした。
なぜ、嫌なことがあったら「ありがとう」を言うかって、一瞬「ふざけるな」と思いました。
ところが、この言葉によってこれ以上嫌な気分にならないのだそうです。
何事も前向きに、当たり前のことを当たり前にという教えなんでしょうね。
marie様
嫌なことがあったら、自分に「ありがとう」を言うのですね。
嫌なことを何度も乗り越えてきた自分に、「また今度もお世話になります」の意味なのでしょうか。年を重ねるごとに、自分がいちばんの戦友であり親友です。
指先は器用なのに、
心は不器用・・・。
素浪人様
私はどちらも不器用です(^_^;)
人と人の関りで、礼儀を重んじる事は、日本人の素晴らしい心。しかし、礼儀を強要する輩が存在する事も事実である。感謝や礼を尽す事は、受けた恩に対し同等の礼を返す事ではない。受けた恩に感謝をし、相手の役に立つ自分に成長し、より良い関係を構築する事と信じる。永くブログを拝見し、思い立ち筆を執った。
LOW RIDER様
いらっしゃいませ。初めてのコメント(ですよね?)、ありがとうございます。
礼儀の強要はみっともないですね。放っておけば忘れたころに、巡り巡った恩返しがあるでしょうに。AがBに親切にし、BがCに親切にすれば、CがAに親切にする。輪が大きくなるほど、いつか自分に百倍の恵みとなって戻ってくるものだと思います。だからこそ人生は夢があるんじゃないかな。