夢で見たパンデミック

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豚インフルエンザの影響で、メキシコの薬局ではマスクが品切れ。日本でも薬局の花粉症対策コーナーが、豚インフルエンザコーナーに変わっている。それを反映した企業では、マスクを製造するダイワボウやシキボウ、抗インフルエンザウイルス薬を持つ中外製薬の株がストップ高になっている。

果たしてフェーズ6のパンデミックは起こるのか。実は昨年の9月、毎晩続けて恐ろしい夢を見た。東京のオフィス街がゴーストタウン化し、外を歩く人たちはみんな仰々しいほどのマスクをしている。世紀末の事件が起こるのかと不安にかられ、目覚めたらすぐにネットで高価格なマスクを注文した。WHO認定・ウイルス飛沫の捕集効率99.99%というナノ捕集マスクなので、1日1枚と使い捨てにするわけにいかない。従って花粉症シーズンはティッシュの箱を抱え、安価なマスクを使って遣り過ごした。
そして天の声。保管していた抗ウイルスマスクに賞味期限はあるのかと思っていたところに、突然この騒ぎである。買っておいて良かったとは言わないが、ひょっとしたらこの先、パンデミックから生き延びるための必需品なのかもしれない。

抗ウイルスマスク

私には特異な習性として、溜め込む癖がある。友人から「リスみたい」と呆れられるのも当然なほど、トイレットペーパーなら12ロール入りパック×3ぐらいは常にキープしている。食料に関してはそれを上回る量だ。

住居を狭くするほどなぜ備蓄するかは、心臓のドキドキが止まらない危機感。とにかく「その時」が怖いのだ。例えば地震については、大きいのが来ると予測した夜は居てもたってもいられず、「ええい、揺れるな!!」と地面に対して怒鳴ることで、今夜は他所にそれたと眠りにつく。驚くのは翌日にネットで地震のチェックをすると、マグニチュード5を超える地震が本当に起きていることだ。本土から離れた海中で起きているので被害が少なかったことに安堵しながら、いずれは「ええい、揺れるな!!」で収まりがつかなくなるのも分っている。

勝手な憶測ながら、たぶん今回の豚インフルエンザは収束するだろう。でも私が怖いのは次に控えているものだ。未来を見ることは出来ないけれど、五感で察知することは出来る。海と緑に囲まれた自然環境の下に生きているせいなのか、だんだんと五感は強まっていき、動物の本能が戻ってくるらしい。
何が来るのだろう。はっきりとは言えないのだけれど、来るべき時が来た時のために、どうか愛する人を大切に。明日延ばしの人生だけは歩まないでいることが、一発逆転で唯一の打開策のように感じている。

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