心のゴミは今年中に出そう

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今日は燃やすゴミを出す年内最終日。5日後には回収車が来るというのに、何か捨て忘れたものはないか、家の中をウロウロしている。もっとコンパクトに暮らさなくてはと反省しながら、物が捨てられなくなるのは、歳と共に思い出にしがみ付きたいからだろうか。

ゴミ出しの話になると、必ずエピソードを語りだす女友達がいる。
「私は思い切って捨てたわよ」
それは何度も何度も聞いた話。

30年間も通い夫であった恋人と、去年のクリスマスイブに別れた彼女は、その年の暮れに大量のゴミを捨てた。高級スーツであろうがネクタイであろうが、彼が置いていった衣服を全てハサミで切り刻み、ビニール袋にギュウギュウと押し込んで捨てたのだ。

決別のゴミ出しから一年。2人並んだ写真も含め、恋人の存在は一切合財処分したはずなのに、未だ彼女の心には残っている。携帯電話の着信履歴を見ては溜息。「この非通知でかけてくる電話、きっとアイツだと思う」と呟くのだ。嫌なら非通知は着信拒否にすればいいのに、最後の細い糸を切るのが不安なのだろう。

お節介な私は、次の相手が見つかるように婚活のお手伝い。彼女にとって涙の記念日であるクリスマスイブは、ジモティのオヤジたちが集まる店をハシゴした。ワインもケーキもアイスクリームも、周りから奢られて上機嫌。頬を染めて華やいだ横顔を盗み見しながら、24日が25日に変わるのを待った。

そして帰りのタクシーの中、彼女は私に約束した。
「アイツの話をするのは年内で打ち止めにする。だからもうちょっとだけ我慢してね」

今年も残りわずか。一緒にランチに行けば、彼の話が出てくる出てくる(笑)
でもいいのよ。心のゴミが完全に捨てられるまで、幾らでも耳を貸してあげる。彼との30年間を良いこと悪いこと、除夜の鐘が鳴るまで喋り続けても構わない。
その代わり、早めの新年祈願。来年の真っ白なスケジュールが新しい恋で埋められるよう、彼女の神様にこっそりお願いしておこう。

コメント

  1. muha より:

    織田せんせい 今晩は。ホント 愛や天国って よわいもの まずしいもののために 用意されているものなのだと思い知らされました。せんせいは どんなに 拙いコメントにも きちんとお返事されますね。とても励みにもなりました。はやいものでもう年の瀬です。来年も どうぞお健やかでありますように。

  2. yuris22 より:

    muha様

    これまで沢山の方々から戴いたコメントは拙いものなど1つもなく、ありがたいものばかりでした。何より私の文章を読んで下さっていること事体が嬉しいのです。

    友人たちこそ私の財産であると何度も書いてきましたが、ブログを通じてどれだけ心温かい友人が増えたことでしょう。神様にはおねだりしなくても、私が一番欲しいものを与えてくださるのだと知りました。

    分ければ分けるほど大きくなる幸せがmuhaさんの処へ、muhaさんからまた誰かの処へ、どんどん広がっていきますように。輝かしい新年をお迎えください。

  3. marie より:

    この女性の気持ちは痛いほどわかります。
    結婚して十年過ぎた今でも過去の恋はわすれません。
    自分から振ろうが、振られようがやはり一度は好きになった男。
    女性なら誰でも忘れないと思います。
    ましてや振るのは勇気がいります。
    「このまま続けてもプラスにならない、けれども彼を失う怖さもある」「別れなければよかった」
    逆に「出会わなければよかった、付き合わなければよかった」人には後悔や忘れたくても忘れられないことは沢山ありますね。
    けれど、人生に不要な出会いや経験ってないそうです。
    どんな出会いにも別れにも意味がある。
    だから何でも前向きにとらえることが大事なそうです。

  4. yuris22 より:

    marie様

    人生に不要な出会いや経験はない。心に響く言葉ですね。不運に終わった出会いも反省材料とすれば、次なる出会いには成長した自分を相手に見てもらえます。だからこそ、恋は何度しても止められない、人生の媚薬かもしれません。

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