人生はサンライズ・サンセット

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なんだか眠れないままに夜を明かした。
窓の外が白み、目に痛いような太陽が昇ってくる。
朝に気づいたセミが、静寂を突き破って一番目の鳴き声をあげる。

日の出1
日の出2
セミ

東京で暮らしていた頃と比べると、空を眺める機会が圧倒的に多くなった。毎日表情を変える天空のキャンバスにカメラを向けては、たぶん一生に一度しかチャンスのない写真を撮っている。

日が昇り、うかうかしていたらすぐに日暮れ。
人生もし80年生きるとすれば、この繰り返しを29,200回も体験していくのだ。その中で泣いたり笑ったり、他人からみればちっぽけな営みでも、2人として同じ人生はないのが不思議だ。地球の営みの中で、今日の空はこれ1回しかないように。

雲1
雲2

ミュージカル『屋根の上のバイオリン弾き』の主題歌『Sunrise, Sunset(サンライズ・サンセット)』が、今日は何度も心にリフレインする。

Sunrise, sunset.Sunrise, sunset.
Swiftly flow the days.
Seedlings turn overnight to sunflowers,
Blossoming even as we gaze.

Sunrise, sunset.Sunrise, sunset.
Swiftly fly the years.
One season following another,
Laden with happiness and tears.

(日は昇り、また沈む
 あっという間に毎日が過ぎる
 苗は一晩でヒマワリなってしまう
 私たちが見ている間に花開く

 日は昇り、また沈む
 あっというまに月日が過ぎる
 季節は次に移ろい
 幸せと涙をどっさりと載せて)

人生最高の日もあるだろう。悔しくて涙が止まらない日もあるだろう。
人はこの世を去る時、回転木馬のように一生を再体験するというのは本当だろうか。

送り火を焚く盆明け。亡くなった友人を送る小さな集まりに、今夜は参加する。

コメント

  1. tsune より:

    なくなられた故人の死をいたみご冥福お祈りします。
    皆さんの顔を見ながらワイングラスにラムをなみなみ入れにっこりして飲んでいるでしょうね。

  2. yuris22 より:

    tsune様

    当初は20人ぐらいを予定した会だったのですが、蓋を開けてみれば
    50人は集まったでしょうか。
    政界、文学界、ファッション界、芸能界、音楽関係、クリエーター
    関係・・、テレビ局が知ったらきっと取材に来たほどの華やかな顔
    ぶれでした。
    みんなが飲んで、語り、笑い、涙して、あたたかな送り出しが出来
    たと思います。

    軽やかになった身体と共に、今は天国で自由を満喫していることを
    祈らずにはいられません。

  3. michael より:

    私も昨日は送り火です。実家の京都で大文字の送り火です。

    幼い頃から、1度見られなかっただけで、後はずっと見ています。

    見るというより、私にとっては、祈願に近いです。
    年老いた両親が1日でも長生きしてくれるように、すべての愛する人が幸福になれるように、世界が平和であるように祈らずにはおれません。

    加茂川の北大路橋から姉と一緒に見たのですが、小さな声で般若心経の最後をつぶやいたら、隣にいた外人男性2人組みに、こいつは何人なんだという顔をされてしまいました(笑)

  4. 川上克秀 より:

     昨夜はお疲れさまでした。突然電話したうえ、呼ばれてもいないのに押しかけ
    申し訳ありません。でも、皆さんとかなさんの思い出話ができてうれしかったで
    す。ありがとうございました。

  5. yuris22 より:

    michael様

    京都の大文字焼がご実家で見られるとは、とても羨ましい環境ですね。

    送り火によって、あちら側の世界に戻っていく魂たちは、各々の家庭を浄化して幸福に導いてくれるのかもしれません。

  6. yuris22 より:

    川上様

    こちらこそ、電話を入れて下さって本当に良かったです。
    せわしなく動いていたため、奥様にも大してお話が出来なくてごめんなさい。

    あんな賑やかなKANA BARは最初にして最後でしょうけれど、
    一夜明ければまた真っ暗な店内に戻ってしまうのは寂しいですね。

    年に一度でも同じ仲間たちが集まれる場所があったらと思っています。

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