地面に打ち付けるような激しい雨が上がって、昨日のお昼過ぎ。
バスルームの窓から空を眺めると、どす黒い雲の塊が北から南へと移動していくのに気付いた。いつもの流れと逆風だ。
それはとてつもなく長く大きな龍の姿ではあるが、顔は醜く崩れて、重々しい身体を引きずるように動いている。「満身創痍」のイメージを受け取った。
その1時間後にPCでニュースをチェックすると、「安倍首相辞意」のトップニュース。
午後2時からの記者会見を皮切りに、精神的にも肉体的にもボロボロになった安倍首相の姿が報道されていく。
ワシントン・ポスト紙には、『参院選惨敗で求心力を失った首相はこの数週間、政治的に生けるしかばねだった』と指摘されるほどだ。
今朝7時に発信された安倍内閣メールマガジン第46号、[こんにちは、安倍晋三です]のメッセージは、『無責任と言われるかもしれません。しかし、国家のため、国民のみなさんのためには、私は、今、身を引くことが最善だと判断しました。(中略)私は官邸を去りますが、改革、そしてテロとの闘いは続きます。これからも、みなさんのご支援をお願いします。(晋)』と締め括られている。
美しい国を代表するヒーローが、満身創痍の敗者に転じた。
突然放り出された日本はこれからどこへ行くのか、ますます不安をそそるメッセージに思えた。
そして午後6時、綺麗というよりは不気味な夕焼けに驚いて、逗子駅の近くで撮った写真。
何も起きなければいいがと案じていたら、午後6時10分(日本時間午後8時10分)ごろ、インドネシア・スマトラ島沖を震源とするマグニチュード8.2の地震が発生したという。
『揺れはシンガポールを含む広い範囲で感じられ、約600キロ離れたジャカルタでも市民が慌ててビルから飛び出すなど一時、パニック状態となった』(2007年9月13日1時19分 読売新聞)
地震の規模は想像以上に広範囲だ。
政治も地球も不穏な動き。
こんな時こそネガティブな感情に流されず、自分を見失わないように踏ん張っていなくては・・。他人任せではいれらない。
垂れ込めた雲を押しのけて青空を広げていくのは、ポジティブな集合体となった私たち国民ではないだろうか。
コメント
政権交代後、官邸メルマガは読んでません。
なぜか?
「言葉(根拠・実行・結果)」が
あまりにも「遠く・軽く」感じたからです。
「言葉(特に日本語)」は大切に使って欲しいと思う・・・。
James Byron Dean様
「美しい国、日本」という構想には共感が持てないままでした。
感情を語る言葉であり、国民が身にしみている危機感を、対岸から
見物しているように思えたからです。
次期首相はどんな構想を打ち出すのか。
なんだか期待が薄れています。