東京駅15時44分発 あさま531号 長野行。
信越方面は車では何度も行ったことがあるけれど、長野新幹線に乗るのは初めてだ。ノーズの長い先頭車両の顔をカメラに納めて、今日最初のお土産にする。
電車が走り出すと各駅の到着時刻を告げるアナウンス。終点の長野までは約1時間半、軽井沢まで1時間なのに驚いた。
日本の名だたる避暑地も今や通勤圏内。軽井沢に住んでいる私の恩師は、きっと朝晩グリーン車のテーブルで原稿を書きながら、全車両禁煙を嘆いていることだろう。
窓からはオレンジ色の長い日差し。仕事の資料に目を落としている間に、線路の両側はビルの群れから山々のシルエットに変わっていた。
高崎から上越新幹線と線路が分岐して、トンネルを幾つもくぐりながら信州の山の懐に分け入って行く。
ワクワクしている間に軽井沢を過ぎて佐久平、上田、長野。
夕暮れの情緒に浸っている暇はなく、信州への旅気分は残りわずかだ。
連れてきた雑踏の匂いが消えないまま、降りた近代的なホーム。乗ってきた電車の行き先表示板は既に東京に変わっている。
利便さに溜め息をついて、大げさな旅行カバンを肩に下げた。
コメント
ようこそ長野へ 長野へは お仕事でしょうか、 秋の空気いかがですか? o(^-^)o
長野行き…車では感じられない車窓からの景色、都会の景色が山並に変わっていく…旅愁をも感じられます。
昔は松本まで、汽車で行った覚えがあります。
トンネルに入る前に「窓を閉めて」と母の声、そんな母も83歳。遠い昔の事になりました。
T・O様
まあ、長野にお住まいだったのですね!
今回は仕事で参りました。
いつも海の空気ばかり吸っている私には、長野の森が放つ「気」はまた別な清清しさを感じます。
温泉にも入りたいけど、時間がないかな~(;_;)
風小僧様
夕暮れが近づくにつれて、民家に点る灯りがポツポツと増えていく。
胸がキューンとなる車窓からの景色です。
今回は新幹線でしたが、仕事でなければローカル線の旅もしてみたいものです。