皆既日食と忌み数

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太陽と月と地球が一直線に並ぶ皆既日食は、引力整列が地球を40センチも歪ませることから、大潮の被害が出るという。ガリレオが天体観測をしてから400年、人類が月に行ってから40年、太陽の大きさは月の約400倍。「4」という忌み数が並んだ事にかこつけて、今年の皆既日食には災厄が襲ってくるのでは?と、スピリチュアル系のサイトでは嫌な噂が流れていた。

日本中が注目した11時過ぎのカウントダウン。テレビ局が競い合う中継は雨雲の下に終わり、お祭り騒ぎは収束。再び話題は衆議院の解散総選挙に戻った。8月30日の投票日まで40日間という、これまた「4」のマジックだ。

忌み数は国によって違う。日本では「4、9」。中国では「4、7」。アメリカでは「13」、イタリアでは「17」。国によってはホテルや病院に忌み数がつく部屋番号を設けていない所もあるし、その数の日は休業にする店もある。ところが中には、人の嫌う数を遭えてラッキーナンバーにしている猛者もいるから面白い。
昨年の5月、香港で変わった数字のナンバープレート270点を集めたオークションが行われ、ある女性が「4444」のナンバープレートを100万香港ドル(約1330万円)で落札したという。

この「4444」には驚いた。今は無くなってしまったが、私の実家で使っていた電話番号と同じだからだ。父いわく「ラッキーナンバーは人が嫌う数がいいんだ。災い転じて福となす。残り物には福がある」と変な理屈をつけて、電話番号、車のナンバー、暗証番号など必ず「4」にこだわった。結果が商売繁盛・家内安全に結びついたかは、本人の自己満足度でしか分からない。

私にとってラッキーナンバーと決めているのは「2」なので、その倍数である「4」は不吉な数とは思わない。数字の好き嫌いは単なるインスピレーションだけだし、「死」や「苦」に結びつく忌み数は自分の中にはない。

演技をかつぐことに対して、偶然が重なるほど人は付和雷同してセンシティブになる。「4」がたまたま並んだぐらいで、日本が滅びてどうするのだ。霊感で不幸の予測をして、それが当たらないほど下らないことはなく、骨折り損のくたびれ儲けである。「444」だろうが「666」だろうが、明日は今日よりもっと良い日。幸せの予測が当たるポジティブ体質になりたいものだ。

ちなみに皆既日食の「皆既」とは全てが尽きるとの意味で、次回は2035年9月2日。北陸や北関東で見られるという。2012年のアセンションでネガティブな要素が全て尽きた日本で、人の心も空と同じぐらい快晴であることを期待している。

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