忘年会の帰り道

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忘年会が続く。そのたびに写真を撮ってブログに載せようと思いながら、「もうダメ!眠いっ、寝る!」の放棄も続く。まるで忘年会の合間に仕事をしているような12月である。

昨夜はロシア大使館隣のフェスタ飯倉で、グルメ&カラオケの宴会だった。すましてバラードを歌ったのは去年まで。今年は場を盛り上げる持ち歌として、山本リンダの『狙い撃ち』を、振り付きで歌うことに決めている。恥を捨ててお笑い系に走るのも年の功だ。

3時間ほどでお開きになって、地下鉄で神谷町から銀座へ。有楽町まで歩いて山手線に乗り、東京駅へ行った。横須賀線で逗子までの1時間を、座って帰るためである。宴会シーズンがピークになると、遅い時間はグリーン車だって座れないことが多い。東京駅で窓際の席を確保して、口と鼻にはマスク、耳にはiPodのイヤホン。車内に充満した酒の呼気を吸わないよう、けたたましいイビキが聞こえないよう、自衛手段を取って目を閉じる。

深夜に逗子駅到着。いつものバーに寄ると、銀座で会社を経営している友人が一足先にカウンターで飲んでいた。
「混んでるのは嫌だよね。最終に乗るくらいだったら東京に泊まっちゃう」
ええかっこしいのせいか、寄る年波のせいか。私も山本リンダは歌えても、電車のドアが開いた瞬間の席取り競争には参加できなくなった。

来週も忘年会は続くけれど、きっと今年のベストワンは、家から歩いて行ける場所で開かれたミニパ―ティー。逗子マリーナに停泊しているクルーザーのキャビンで、日曜日に普段着の友人たちが集まった。

逗子マリーナのイルミネーション1 逗子マリーナのイルミネーション2 キャビンでジャズを

ヨットに飾られた青いイルミネーションがゆらゆらと海に映り、ジャズミュージシャンのご夫婦がクリスマスソングを奏でる。いろんな職業、いろんな年代が一つのテーブルを囲んで、心の距離が近寄っていく。およそ混雑とは掛け離れた、なごみの空間だ。

たぶん来年は、東京での忘年会は全て「欠席」に丸を付けているかもしれないな。運ばれるだけのグリーン車よりも、夜空に流れ星を探して歩く帰り道は、何百倍も贅沢に思えた。

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