クローゼットに並んだハンガーを押しやりながら、今日こそは自分を超えたおしゃれをしようと思っても、服選びは最後にパターンが決まってしまう。色は黒かグレーに落ち着くし、素材が良くてシンプルな形の上下を選んで、シルバー系のアクセサリーやストール、ベルトでメリハリをつけるという着こなしに落ち着く。
肌の色、髪の色、瞳の色にマッチしたカラー診断をすると、私は冬タイプ。黒・白・グレー・紺などが似合い、逆にオレンジや黄色、ゴールドなどの暖かい色を身にまとうと、野暮ったく体調の悪そうなオバサンに見えてしまう。しかし自分色に拘るおしゃれにも年齢制限があるらしく、脂肪の付き具合に伴うデザイン選びは日に日に難しくなる。
万能と思えた黒いリブ編みのセーターだって、細いリブはダメ。横を向くと二の腕が膨張して見えるし、脇の肉が目立つ。とは言えワンサイズ大き目を着れば肩が落ちて貧相だし、横幅のゆとりは肉のたるみに見えてしまう。黒っぽい色が着やせして見えるのは、昔の幻想でしかないことを鏡を前にして思い知るのだ。
どんなに運動しようと若い身体には戻らない。ボディラインそのままに着られる服が少なくなっていく状況はクローゼットの危機である。しかし先日ウィンドウショッピングをしている米国人女性を見てハタと気が付いた。彼女の腰から上は中年のおしるしである脂肪がたっぷり付いているのに、膝から下は足タレントになれそうなほど細くて長くて美しいのだ。おしゃれの照準を靴とスカート丈に合わせれば、上半身は二の次の目くらまし忍法が使えるだろう。
みっともないボディパーツを隠す以外に、これこそ誰にでも効果的な方法。胸でも背中でも足首でも、自信のあるパーツに目を集める着こなしをすればいいんじゃないだろうか。
とりあえず私の場合、胸はダメ、二の腕はダメ、ふくらはぎはダメ・・ってことで、唯一の取柄は20代から奇跡的にサイズと位置が変わらないヒップかも。よほどの事がない限りスカートはやめて(履くならブーツにして)、ヒップラインが格好よく見えるカッティングのパンツ姿で通すことにしよう。忙しくてもウォーキングは欠かさずにお尻の筋肉を鍛えよう。
暗くて長い冬の後には心待ちにした春がやってくる。目が和む美しい人たちが街に溢れて欲しいなと願いながら、まだまだ負けないぞとおしゃれのシーズンを楽しみにしている。
コメント
こんにちは。
大好きな作家、曽野綾子さんの言葉、『人は生きる限り、・肉親に頼らず・身だしなみに気をつけ・一生涯努める。そして心を救うものは自ら以外にないと、思い定めることである。』
ゆり子さんのことみたいです(笑)
内側から滲み出でくるような、歳を重ねた女性の美しさってありますね。
幾つになっても「凛」として生きていきたいものです。
ボディーパーツに似合う服は大切です。
私の場合はどんなに痩せてもヒップだけは今一つ自信の持てないパーツです。
なので、ヒップだけは隠しますね。
スカートでは多少誤魔化しが利くので、スカートのラインで勝負です(笑)
けれども、ダイエット意識って不思議なものです。
ここ二年ぐらい今までにない位太り、あれやこれや試して来ました。
ところが、去年の夏から見事に減量していき、一時はLサイズのパンツやスカートさえも入らなくなったのに、今では余裕でMサイズが入ります。
慣れない仕事も影響しましたが、コーヒーを飲む(無糖に限ります)機会が増えたことが私の場合はダイエットになりました。
無糖のコーヒーにスイーツもざらでしたが、毎日食べてたのにも関わらず太りませんでした。
ダイエットには玄米も良いと言いますが、私は逆に太りました。
なので今は白いごはんです。
人それぞれ肥満遺伝子が違うので、個々にあった食べ方、食べ物でないとダイエットにはならないのでしょう。
寅様
お褒め頂きありがとうございます。大いに照れております(笑)
曽野綾子さんは大学の大先輩ですが、その知性美はお歳を召されるほど磨きがかかっているとお見受けします。ストイックな信仰心も尊敬してやみません。
言葉(文章)とは、人間の内側も外側も輝かせる要素なのだと思います。そのためには幾つになろうと、ボキャブラリーを増やし続ける努力をしていかなくてはなりませんね。
marie様
やはりダイエットは焦らずに、時間をかけて自分に合った方法で進めていくのが一番。私の場合はウォーキングが性に合っているようです。
炭水化物や糖分はできるだけ控えていますが、一日ぐらいドカ喰いしても肥ることはないのですね。継続は力なりの効果です。
これからはおしゃれが楽しみな季節。薄着になることを考えて、ストレッチや筋トレも真面目に取り組もうと思っております。