ファッション誌世代以降の服選び

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10月の声を聞くと半袖の服は寒くなり、衣替えが近づいている。クローゼットに入りきらずテラダ ・トランクルームまで借りていた衣服は、似合わない服・着ない服を数年前にドサッと処分したおかげで、夏物と冬物の入れ替えが楽になった。

鏡の前でもう一度当ててみて、もう着られないと諦める服のパターンはほとんど同じ。以下の3つに充当するものは、例え袖を通していなくても涙を呑んで別れるのが正解だ。

・肩幅が合わない服
加齢と共に垂れて細くなってきたのは肩。10年前は11号だったのが、今では9号もしくは7号サイズになった。袖は短くて胸は窮屈でも、肩幅が大きすぎると何故かオバサンくさくて野暮ったい。リフォームに出せば全体を縮めなくてはならないし、バランスが悪くなるので諦めて処分する。

・生地が安っぽい服
絹とコットンはOKでもポリエステル100%はNG。ウールと混合でもアクリルの比率が高いのはNG。ペラペラ・テカテカした大量生産特有の化繊、重量感のない生地は貧乏くさく見えてしまう。重量感 = 高級感だ。シマムラで買った服が似合うのはティーンエイジで、ユニクロでも上手に選ばなければ生活にやつれた暮らし向きに見えてしまう。

・カッティングや縫製が悪い服
カッティングは服の土台だし、縫製は服の骨組みだ。オーダーでなく既製服を買うなら、人体を知り尽くしたプロが基礎を考えたデザインでなくてはならない。若ければ何でも着こなせた頃と体重は同じでも、筋肉から脂肪に変ったお腹や二の腕を美しく見せるには、たった数ミリ差の微妙なニュアンスが勝負だ。

さすがと思うのは10年前に買ったアルマーニのジャケットが少しもダサくなく着られること。あのとき清水の舞台から飛び降りる気分で出した20万円は、年数で割り算したら大いに元を取っている。肩パットが入っていてもバブル期に流行ったものとは雲泥の差で、昔の服を着ているようには見えないのである。

衣替えの極意は、要らない服を減らした分だけ、流行を取り入れた服を少しだけ購入する楽しみ。週末に迫った友人の結婚式には、無理や無駄のないシンプルな服で列席しようと一着を購入した。これから10年経っても着られるものを、探しに探して妥協せず選んだ喜びは、幾つになろうとお洒落が大好きな女性ならではの共通項かもしれない。

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