書斎に籠っている間に春が訪れた。玄関を出て感じる空気の感触に「しまった、これじゃ暑すぎる」と、着替えに戻ることもしばしば。どうやら私の季節感はダウンコートやヒートテックのままで止まっているらしい。
困ったのは「春らしい装いで来てください」という今夜の観桜会。着ていくものを決めなきゃとクローゼットを開けると、冬物ばかりが重く吊り下がっている。午後2時の気温をチェックしたら花冷えとは言い難い16度だし、春夏物は全てクリーング屋に預けてあるので手も足も出ない。なんで今日まで気づかなかったんだろう。
去年の今頃は何をしていたのかブログを見れば、浜離宮から水上バスに乗って隅田川の桜を見に行っている。夜は浅草の田原屋で「とぜう鍋」も食べたはずだ。あれから1年が過ぎたとは、途中の記憶がすっ飛んだ浦島太郎状態な自分に驚く。気付けば髪が真っ白になって腰が曲がり、もう20年経っていた・・なんてことが起こらないよう、アクティブな生活に戻らなくてはならない。
気を取り直してシャンプーを始めたら、バスルームの有線からジョン・レノンの歌声が流れてきた。新生活シーズンになると必ず聴きたくなる元気のでる曲。
『Starting Over』
Our life together is so precious together
We have grown, we have grown
Although our love is still special
Let’s take a chance and fly away somewhere alone
It’s been too long since we took the time
No-one’s to blame, I know time flies so quickly
But when I see you darling
It’s like we both are falling in love again
It’ll be just like starting over, starting over
僕たちは一緒にかけがえの無い時間を育んできた
成長して 大人になった
2人の愛は今も特別だけど
一か八か思い切って どこかに飛び立ってみないか
ここまで随分と長い時間がかかった
分かってるさ 誰のせいでもなく 時間はあっという間に過ぎるものだって
でもこうして君に遭うと
もう一度恋に落ちそうな気がするんだ
振り出しに戻るって感じで まだスタートしないか
毎年3月末までルーティーンワークで手一杯の私は、1年の計を立てるのは元旦でなくて4月1日だ。昼夜逆転の生活スタイルから抜けだして、心身ともにリセットするMy New Yearのスタートである。
よーし服は間に合わなかったけれど、引き出しに仕舞っておいたピンクの口紅の封を切って、唇に春を塗ることにしよう。冬の間パンツルックで隠していた足も、薄色のストッキングを履いて出してみようか。新しいものを一つ身につけただけで、もう一度女の子の気分になれる春は、まさにStarting Overだ。いってきまーす(^^)v
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