今日は午後から日本橋へ。壺中居で開かれている元内閣総理大臣・細川護煕氏の個展を見に行った。
細川氏とは恵比寿のKANA BARで隣り合ったことがあり、大いに酔っ払っていた私はオバカな質問ばかりした恥ずかしい記憶がある。
いつもフラッと1人で訪れてはカウンターに座り、ウィスキーのロックをオーダー。さすがお殿様、カジュアルな服装でも立ち振る舞い一つ一つに品が感じられた。
ちなみに下の写真がKANA BARに飾ってある細川氏寄贈の書である。
政界を引退後、辻村史朗氏に弟子入りして陶芸家に転身。神奈川県・湯河原の工房で焼いた茶碗や花瓶、墨と言葉を選びぬいた掛け軸や額などが、今回は展示だけでなく販売もされている。
壺中居の3階に上がると、紺のスーツに白のワイシャツ、ノーネクタイの細川氏。正面からお顔を見るのは初めてだ。
おずおずと近づいてご挨拶したら、私を覚えて下さっていたようで、「この後はニューヨークで開くんですよ」と個展のスケジュールなどを雑談。素朴な直筆のサインをしたパンフレットを頂いた。
ゆっくりと焼き物を見て回りながら、最も気になって足を止めたのは一枚の大きな額。
太い筆で右から「想 妄 莫」と書かれている。
説明書きを読むと、莫妄想(まくもうぞう)は中国唐代の禅僧・無業禅師の言葉。
妄想する莫れ(なかれ)とは、いくら知恵を絞っても答えの出ない問題を考えるなという意味だそうだ。
過去の失敗をくよくよしたり、起きてもいない未来の出来事を心配したり、そんなことに悩むよりは今現在なすべきことをしなさい。
頂いたパンフレットも嬉しいけれど、座右の銘となる禅語を1つ手に入れたのはもっと嬉しい。心の財産が増えた今日を忘れないように、カレンダーに丸を付けておこう。
コメント
私の周りは妄想癖のある奴ばかりで困ったもんです。
『莫妄想』を教えてやってください。
亀吉様
>私の周りは妄想癖のある奴ばかりで困ったもんです。
それは例えば、ま○○んとか?
でもkamesanの日記は断トツで妄想が入っています(笑)