野外劇場のコミュニティ

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私が住むマンションの敷地内に、ギリシャの野外劇場を模した「イリオス公園」という石造りの公園がある。
昨夜は近隣住民たちが企画した星空コンサート「ベガナイト」が開催された。

150人も座れば満員の、逗子湾を見下ろす野外ステージ。2本の松明が焚かれた幻想空間に登場したのは、ニューウェイブのチンドン屋だ。
グループ名は「ちんどんブラス金魚」という、ジャズ?ソウル?歌謡曲?・・何ともジャンル付けしがたい連中。
最初はインストだけかと思っていたら、氷川きよし似のラメラメスーツを着たお兄さんが登場。喋ればホスト?踊ればジャニーズ?歌えばシャンソン?で華麗に歌い踊る。

ちんどんブラス金魚1
ちんどんブラス金魚2

入場料は無料、屋台も出るとあって、老いも若きも犬も猫も・・近隣から興味本位のお客たちが集まった。

普段は会釈程度ですれ違う人たちが、缶ビール片手に石の階段に腰を下ろせば、「どちらにお住まいですか?」と自己紹介を始める。
一番前に陣取ったお爺さん2人組が、周りに釣られてしぶしぶと手拍子を取る。
カンパの箱が回ってくれば、子供たちが嬉しそうに5百円玉をポッケにしまう。
それを見た若いお父さんが、恥をかきかき返しに行く。

ちんどんブラス金魚の次には、材木座に住むヴォーカルパフォーマー、中ムラサトコさんが登場した。
「サマータイム」のメロディで、足踏みオルガンを弾き弾き湘南の夏を歌う。
♪「蚊が1匹 ブ~ン、蚊が2匹 ブ~ン、蚊が3匹 ブーン」。そして目の前で両手をパチン!で歌が終了。
さっき仲良くなった隣の人と、顔を見合わせ肩を叩いてアハハと笑った。

中ムラサトコ

○○実行委員会なんていう七面倒臭い準備もなく、小さな集まりだけどクオリティーは高く、終わればゴミを始末してスッと自宅に帰る。ありがとうの挨拶も忘れない。

まるで映画に出てくるアメリカのファミリータウン。
コンサートではあるけれど、1時間半の映像を見ていたような夜だった。

コメント

  1. リハル より:

    こんばんは。夜景といい、なんか神秘的ですね。ふと「モモ」の風景はこんな感じなのかなと思いました。

  2. 詩人たそがれ より:

    すばらしい 時空ですね。

    材木座近くに引っ越したい!

  3. 亀吉 より:

    なんか、日本じゃないみたいな絵ですね。
    見たかったな・・・。

  4. yuris22 より:

    リハル様

    パフォーマンスを見ながら、まるで旅先か他の星に
    いるような気がしていました。

    これからはお祭りの季節。
    鎮守の神様の下で、もっといい写真が撮れそうです。

  5. yuris22 より:

    詩人たそがれ様

    私が住む小坪・材木座近辺は、ひとりひとりの
    空間が広い気がします。

    単にスペースという意味でもあり、心の余裕と
    いう意味でもあります。

  6. yuris22 より:

    亀吉様

    案内のチラシを見たときは全く期待していなかった
    んですよ。
    素晴らしく期待を裏切ってくれた光景でした。

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