夕方5時のチャイムと共に、ある予感がしてカメラを手にした。
急いで車に飛び乗り向ったのは、逗子マリーナの端にある小坪鮫島公園。
今ならまだ間に合う。ダウンを羽織って相模湾を望むビューポイントへ走る。
予感は的中して、世にも美しい夕映えがクライマックスを迎えようとしていた。
カメラマンたちが息を呑んでレンズを向けている。
折りしも干潮時。海の中から現れた黒い石たちは、材木座海岸に続く中洲。
和賀江島と呼ばれる我が国最古の築港遺跡で、鎌倉時代に相模川や伊豆方面から運ばれた石で造られたという。
まるで湖水のように、向こう岸まで渡れそうな海。
稲村ガ崎、江の島、完璧なまでの富士山のシルエット。
伊豆の山々の向こうには雲を染めながら、今日を照らしてくれた太陽が沈もうとしている。
一年に一度、一生に一度出逢えるかの景色は、まるで天地創造。
「ありがとうございます」と涙が止まらない神の御業である。
コメント
綺麗だ! 実景を見たかったです。
ありがとうございました。
富士山のシルエット良いですね。
鵠沼に居た時に海岸から見た富士山は雄大で一番好きでした。
今は山があっても海なし県に住んでいます。
写真欲しいですね。
亀吉様
ちょうど良い具合に雲が出ていたのが、夕映えをさらに美しくしました。
空気の澄んだこの季節ならではの景観です。
ya!ya!ya!様
大潮時に現れる和賀江島の石たちは、昼間には見たことがあるのですが、
夕暮れと重なったのは初めてです。
携帯のカメラではなく、デジカメを持って行って良かった!