送り火は焚かないけれど

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8月16日の今日は送り盆。といっても特別なことはしない。
祖父母のお墓は車で10分程度の距離なので、月に数度はお参りに行っているからだ。
家庭事情が複雑なためお位牌は寺院に預けているのだが、それより直接お墓を訪ねるに越したことはないと思っている。

従ってお盆期間は家族代々のアルバムを眺めたり、親戚縁者でなくても親しかった故人を偲んだり、家でのんびりと過ごすのが習慣だ。

古いアルバム

一昨日、とてもお世話になった方が亡くなったと連絡を受けた。
去年の夏に癌が見つかって手術。その後経過は良好、自宅で静養中と聞いていたのがまさかの訃報である。
読み慣れた字で「今は小康を得てのんびり過ごしています。またお目にかかれる日を楽しみにしています」と葉書が届いたのは2ヶ月前。最近幸せ太りしてる私の写真を送り、そろそろ返事を頂けるかなあと心待ちにしてた矢先だった。

優しくしてくれた人、愛してくれた人・・、亡くなった人たちは何処へ行ったのだろうと想いをはせる。それに対しての意見は様々だ。
天国に行き、仏様にお仕えしているのだと言う人。
肉体は単なるかぶり物であって、魂は何度も生まれ変わっていくのだと言う人。
この空間からは去っても、同じ魂がパラレルワールドの中に存在していると言う人。

俗にいう「虫の知らせ」とは、現世から旅立って叡智を得た彼らからのメッセージなのかなと考える。何故なら親しかった人たちが亡くなるにつけ、地震や事故を予知したり、私に近づく人間の善悪が見えたり、不思議な力が高まっていくからだ。

大好きだった人がまた1人、向こう側に行ってしまった。
「ゆり子ちゃん、平気平気。死んでみたら大したことなかったのよ」と、気丈な彼女の声が聞こえてくる。きっと遠くはない場所にいるのだろう。

いつも守ってくれる誰かに、朝起きたら感謝、夜寝る前にも感謝。
今生きている生きていないに関わらず、私にとってお盆とは「ありがとう」を伝えたい人たちを、指折り数えて思い出す期間なのかもしれない。

コメント

  1. 亀吉 より:

    感謝の気持ちをいつも忘れない。
    とても大切なことだと思います。

  2. marie より:

    「感謝」物に感謝、家族に感謝、同僚に感謝、取引先に感謝、近所の方々に感謝、友人に感謝。
    こうして考えて見ると、色んな「感謝」に気付きます。
    しかし、日常の忙しさから気持ちに余裕がなくなり、当たり前の大切さに気付かずに、過ごしている事が多いような気がします。
    連休も最終日。明日からは仕事が始まります。
    今までに任された事のない仕事もあり、不安に押しつぶされそうですが、仕事がある事に感謝しないといけませんね(^-^)

  3. muha より:

    ゆり子さんからすると、近づく人間の後者かもなって…ちょっと「死んでみたら…」のとこ「そぉ~かなぁ~…?」って思いますよ。あの世に持ってゆけるのは「施した徳」「受けた苦痛(これだけは消去出来ません。)」だけではないかしら?この頃CMのコピーが罷り通ってて気を付けないといけませんよね。昔の上司に「感謝」って言葉を遣わないで、とゆう方がいて「黒革の手帳」だけを拠り所にしてらしたようですが、そういう経験則って、わたしのたからもの(おだやかな**)なのかも知れません。

  4. 素浪人 より:

    春から5代前の家族の写真をスキャンしています。
    今のうちにデータにしないとと思い・・・。
    自分とどの様につながっているのか分からない人もいるけど、その表情は屈託がないように感じるなあ。
    この写真のみんながいないと今の私は居ない。ただただ不思議だ。

  5. yuris22 より:

    亀吉様

    こうして健康でいられることが何よりもありがたいと思っています。
    みんなで百まで生きましょう!

  6. yuris22 より:

    marie様

    仕事があることに感謝!本当にそうですね!
    辛いことも多いけれど、世の中は支え合いながら巡り巡っていくのだと思います。

    みんなが笑顔でいられますように。
    いちばんの願いです。

  7. yuris22 より:

    muha様

    あの世なるものが果たして存在するのかどうかも分かりませんが、未知なる場所を目指すのは嫌いではありません。
    あくまでも楽観主義者です。

    先を急ごうとは思いませんけどね。

  8. yuris22 より:

    素浪人様

    セピア色になった写真を見て、私も何とかしなきゃと焦っているところです。
    それにしても5代前の写真とは素晴らしい財産ですね。
    その方々の愛から生まれてきたのですね。

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