喜怒哀楽と健康との関係

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某ボランティア団体の卓話で、大御所の放送作家から聞いた話。

生まれたばかりの赤ちゃんが自然に微笑んでいることを「神笑い」というそうだ。
一説によれば、人間に愛おしいと思う気持ちを誘発させて面倒を見てもらうため、神様から与えられた(DNAに組み込まれた)プログラムなのだという。

この説が正しいとすれば、笑いとは人間が生きていくための本能であり、健康であるための原点ではないかと思われる。

それなら他の感情表現はどうなのだろう。例えば「泣くこと」だ。
70歳近い、某企業の会長から聞いた話。
時は北京オリンピックに遡るが、彼はソフトボールの上野投手に感動して久しぶりに涙をボロボロと流したという。
そこで思い出したのが「なみだで洗われたまなこは きよらかでふかい」という相田みつをの詩。会長の解釈によれば、感動の涙であろうが悲しみの涙であろうが、泣くことは幾つになっても良いことであり、世間の埃にまみれた心を浄化するというのだ。

そう言えば赤ちゃんは泣くのが仕事というけれど、「神笑い」同様、泣くことも健康のためにプログラムされた本能なのだと思う。

では「怒る」の感情表現はどうか。
とある宗教法人の法話を耳にしたときの話。
人間の病気のもとは「怒る」という感情から生まれてくる。中でも憤りがいつまでも収まらない「恨む」という怒り方はわだかまりとなって、不治の病に結びつく。

その後の会食に誘われて雑談をしていると、なるほど彼らは笑う笑う。「物事をポジティブに考えて、人間は喜びに生きるべき」と、不快な感情など寄せ付けない笑顔で人と接しているのだ。

おしなべて思うに感情とは、自分の心とのコミュニケーションであり、他人を刺激するコミュニケーションでもある。
病気はストレスから起こるという「病は気から」が本当であれば、自分にも他人にもプラスになる感情表現を心がけたいものだ。

大いに笑って大いに泣いて、腹が立つことはすぐ忘れよう。特にカッカときやすい経営者ほど心がけなくては!
生きてて良かったなと思う健康的な毎日を繰り返していきたい。

コメント

  1. 素浪人 より:

    「なぜ人に喜怒哀楽があるのか?」はある分野で探求すべき大きな課題になっていると感じますね。特に霊長類/哺乳類の赤ちゃんは生きて行く為に親の庇護が必要ですよね。親に棄てられると命はありません。
    その様な意味で『赤ちゃんの笑いやしぐさのを「かわいい」と感じるのはDNA戦略ではないか?』とか、諸説紛々。

    それにしても、日本人はもっと人前で自分の感情をぶちまけてもいいような気がするなあ。
    誰でも生きていることには同じだし結果はいろいろ、解釈しだい。だから「怒る」も吐き出したほうが全体に良い方向に行くと感じるけど、相手が怒られ慣れしていないと…? かな。

  2. yuris22 より:

    素浪人様

    「お客様相談室」で日々クレーム電話を受けている友人がいます。
    怒られ慣れどころか、降りかかる不幸を楽しんでいるような・・。

    彼の場合、長期にわたって身体の不調を訴えています。
    ここまでいくと逆手を取って、むしろ長生きするタイプかもしれません。

  3. marie より:

    なるほどねぇ(笑)笑うことはとてもいい事だとは誰もがわかっている事ですが、怒るだけでそんなに体に毒だなんて、改めて恐ろしさを感じました。
    あと、泣く事が心の浄化につながるのは聞いたことがあります。だからと言って、やみくもに、子供がだだをこねるみたいに泣くのはカッコ悪いと思いますが・・・。
    まぁ、泣いても、怒ってもいつまでも引きづらない!さっさと切り替えて、笑い、人生を楽しむというのが体にもいいんでしょうね(^-^)
    先日、同僚が言ってた事なんですが、「笑う事はとてもカロリーを消費して、ダイエットにつながるけど、他人の悪口も同じぐらいカロリーを消費するとか。

  4. yuris22 より:

    marie様

    >他人の悪口も同じぐらいカロリーを消費するとか。

    これは初めて知りました。
    3~4人集まってヒソヒソやってる井戸端会議は、フィットネスにつながるん
    ですね。
    ただし眉間に縦ジワがよりそうです(笑)

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