麻生首相が発表した追加景気対策として、「4人家族で約6万円」の定額給付金額が提示された。給付総額は2兆円。所得制限を設けず、平等に全世帯に支給されるという。
自民党の目論見は低迷する個人消費を活性化させることにあるが、約13億人の日本国民に対する2兆円の薄給ボーナスで、どんな効果があるのだろうか。
思い起こせば1999年、国民1人当り3万円分の配布があった地域振興券。
日本国発行サービス券の波及効果はほとんどなく、マスコミを賑わす単なるお祭り騒ぎで終わってしまった。支給が金券方式であったことと、子育て世帯と低所得層の高齢者などに限定されていたことで、せいぜい紙オムツ等の生活必需品を買い溜めるに終わってしまったからだ。
一時しのぎのバラ撒きだと批判の声が上がるのは今回も同じ。いやもっと悪い。
チケットが現金になった分、すぐそこに迫る危機に向けての貯蓄や、喉下まで迫った借金返済に使用方法が向くだろう。家賃を払わなければ、トイレットペーパーが幾らあっても使う場所がないからだ。
株価大暴落で何十億円も損した資産家にとっては、数万円の紙切れはせいぜい鼻をかむティッシュペーパーで、火がついたお尻を拭くトイレットペーバーには至らない。右から左、焼け石に水滴だ。
麻生内閣が提示する付け焼刃政策は見え見え。政治家の思惑を遥かに超えて、国民の学習能力は上がっている。この数日やっと上がった株価は、ひょっとしたら我らが年金を注ぎ込んだ応急対策かもしれないし、投資家が小銭を得たのを見計らって即、急暴落するかもしれない。
株価が下がって企業が苦しめばリストラが起こり、一家の大黒柱が職を失えば家計は破綻。そんな図式が見えすぎている今、国から貰った定額給付金をどうしてパッパと使えるのか。病院に行きたくても健康保険証のない子供たち3万人の親は、給付金をどこに真っ先に使うだろう。
癒しのブログを書きたいのに、今日の文章はストレスのブログになってしまった。
贅沢は言わない。笑って愛し合って幸せに暮らしたいだけの私たち。それを約束してくれる政治家はどこにいるんだろうね。ねえ麻生さん、国民は打たれ強い雑草だけど、最近かなり悲しいぞ。
コメント
目先の金で方がつくという、お金のある人の発想です。
無いものを馬鹿にしています。
大きな塊だからいろいろできるはずです。
そんな発想しかできないのがつらいですね。
竹下さんのときに地方に1億円ばらまいて、使い道も思い浮かばず、金塊を飾っていたところもありますね。
それが盗難にあったりで・・・・。
もう家庭には影響され、ご主人の冬のボーナスは出ず、給与も１０％カット。また、先日行った理髪店では、来年から理容組合では料金を定めず自由な料金設定で各店が決めることになったと聞いた。
客足が少ない老夫婦二人で営む理髪店の店主は「２０００円/人でやってお客を呼ばないと」採算が合わないのは必至…「年金だけじゃ食べていけないからね」…
テレビのドラマの文句じゃないけど
「事件は国会で起こってるんじゃない、現場で起こってるんだ！」…事件を解決するには、現場１００回だぞ！
政治家はバッチをつけている意味を知ってる？
「先生」と呼ばれるからじゃないよ！
「あなたの握手の意味は」スターでもないよ！
すみません、コメントではなくなり私の悲鳴でした。
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痛飲好き様
今の自民党は国民とのコミュニケーションが全く取れていませんね。
毎晩高級料亭、高級クラブに出入りしているのでは、民の「かまどの煙」は見えようがない。
金銭感覚だけでなく、心にも格差が広がりすぎです。
風小僧様
マイミクの日記で読んだのですが、いつもの店でカツ丼を頼んだら、トンカツが半分の大きさになっていたとか。
それでも元を取るのがやっとの、原材料費の値上がりだそうです。
それでも税金はガッポリ取られるのですよね。
僕はyuriさんの意見に同感の上に、支給にかかる費用がいくらなのか気になります。チケットを作れば偽造されないデザインや印刷代がかかるし、配送や確認の事務手続きから、届かなかった際の対応からすごい時間と手間とお金がかかる。恐らく数百億円に上るでしょう。経費のかからない方法でやってもらって、その分実効果に回してほしい。
そういえば2,000円札を発行した小渕さんはもっと攻められるべきなのに、死んじゃったから日本人は赦しちゃうんでしょうかね。めちゃくちゃ税金を使って無駄をしてくれました。
僕は政治家ではないけれど、国民も文句を言うだけでなく、１憶数千万の知恵を集めて対案を考えないといけませんね。政治家が頼りにならないから。
たけぞう様
政治家の上から目線ではなく、世の中の益となる使い道を考えて欲しいですよね。
例えば低賃金で過酷労働している介護士に特別手当を付けるとか、日本の将来に欠かせない人たちに分けてあげて欲しい。モチベーションを上げて欲しい。
活きるお金とは何か、国民は麻生さんに教えてあげなくちゃいけません。