VIPルームでのスピーチ

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昨日は夕方から赤坂・六本木アークヒルズへ。 アーク森ビルの37階にあるプライベートクラブ「アークヒルズクラブ」での夕食会に参加した。
会員は各界著名人や各国の大使など、一流のステータスを持つVIPばかりという特権空間。警備員の横を通りエレベーターホールに入ると、お出迎えのスタッフが案内してくれる。

コンチネンタルダイニングルームの窓からは東京タワー、レインボーブリッジ、臨海副都心 ・・、まるで宝石箱のような眺めだ。

アークヒルズクラブ

解禁になったばかりのボジョレー・ヌーヴォーを飲みながら、メインディッシュは『和牛フィレ肉とフォワグラのグリル シャルルマーニュ風 松茸のリゾット添え 秋野菜と共に赤ワインのソースで』。すでに蝦夷あわび、帆立貝、ボタン海老、手長海老等を味わった後での決定打である。

経営者たち20人で囲んだゴージャスな長テーブル。デザートとコーヒーを終え、談笑の時間もそろそろお開きが近くなった。
中締めが終わったら、私が閉会の挨拶をする番。さて何を言えばいいのか、「皆様におきましてはご多忙の中、本日は万難を排してお集まりいただき誠にありがとうございます」では、あまりにも固すぎる。
お決まりのビジネススピーチではなく、物書き経営者の私にしかできないスピーチ。結果、以下のように締めくくった。

「お名残おしゅうございますが、この会場をお借りできる時間がおしまいとなりました。
最後に皆様、どうか窓の外をご覧いただけますか?
1ヶ月早いオレンジのクリスマスツリーが足元に輝いています。
その東京タワーを囲むようにビルのイルミネーションが輝き、東京にはいったい何千何億の窓があるのでしょう。しかもそれぞれの窓には一つの会社の運命、誰かの人生が灯っています。感慨深いことでございます。

さて向こうから見た、このダイニングルームの窓はどうでしょう?
老いも若きも一つのテーブルを囲んで笑い手を叩き、時には真剣に討議し、きっと幸せな大家族に見えるに違いありません。
この幸せの風景が今宵一度で終わることのないよう、よりいっそう家族愛が深まる機会をまた持てますよう、幹事からの願いと共に閉会のご挨拶とさせて頂きます。
本日はありがとうございました。」

東京タワー

2時間の夕食会が終わり、また会社へ戻る人、自宅へ帰る人、2次会へ向かう人。
右へ左へ手を振りながら別れる笑顔たちは、北風に負けないぬくもりを携えているように見えた。

コメント

  1. 風小僧 より:

    閉会の言葉を聞きながら、参加者は何を思い何を感じられたのでしょう。
    家族の顔や、社員の事や、また、暫く会っていない親や親類また同級生の事、更には郷里の風景が一瞬でも浮かんだのではないでしょうか。
    冷たい街の中に戻る前の言葉は、恐らく寒風も心地よかったのではと察します。

    ところで、yuris22さんは会の後、何処に御隠れになったのでしょう?・・・察するのは野暮でした。

  2. 素浪人 より:

    12月30日 
    夜行の窓からのは、列車の明かりに照らし出される雪景色。
    ところどころに見える家の明かりが
    忙しく、楽しく
    新年を迎える家族の温もりと笑いを感じさせる。

    「この温もりと笑いが続きますように」と
    ただ祈ることしかできない旅人ひとり
    闇に切り込み列車が運んで行く

  3. T・O より:

    そんなVIPが集まる場所に出席される方にコメントしてしまっていいのでしょうか? 笑 素敵な夜景みてみたいです。

  4. yuris22 より:

    風小僧様

    スピーチを頼まれた時はいつも悩みます。
    短時間でも参加者の耳を借りるわけですから、心に残るメッセージを発しなくてはと思うからです。

    文章なら校正が出来ますが、喋り言葉は一発勝負のエンターテイメント。皆さんにたくさんの拍手を頂いてとても幸せでした。

  5. yuris22 より:

    素浪人様

    12月30日の夜行列車。どこへ行くのでしょうか、切ないですね。
    家の灯りがだんだんと増えてくるとやがて駅。
    発車すればまた灯りが少なくなっていき闇が続く。
    なんだか人生の上がり下がりのようです。

  6. yuris22 より:

    T・O様

    集まった方々はVIPでしたが、私はオマケみたいなものです(笑)
    あと1週間で12月。夜景はますますゴージャスになっていきますね。

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