物の時代から心の時代へ

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100年に一度の大不況を、100年に一度のチャンスと認識する人物。タマゴボーロで知られる竹田製菓の創始者で、株の世界でも日本一の大投資家と言われる竹田和平氏の著書『人とお金に好かれる「貯徳」体質になる!』を読んだ。

人生の成功者になる秘訣として彼が挙げているのは「食うために仕事をしない」こと。「今、あなたは何のために働いていますか?」と聞かれ、「食うためです」と答えた人は、成功には程遠い状態にあるというのだ。

引用させてもらうと、例えば同じ石を切り出す仕事でも、食うために仕方なく切り出している人と、人々のためにもっと快適な都市を作ろうと切り出している人とでは志が違い、切り出した石で美術品を作る芸術家は最高レベルの志を持った人だという。
単調に石を切り出すのは機械にもできる仕事であり、食うために生きるのは動物にもできることだ。食物連鎖の頂点にいる人間に対して、天が期待している発展の意思に応えれば、お金もやってくるし、周りの人々に好かれる体質になるのだそうだ。

お金儲けの基本とは、人を幸せにすること、人を喜ばすことへのアイデアや理念を持つこと。事業の「業」とは木が生い茂って繁栄している形態の文字であり、自分のいちばん得意な仕事を繁栄させれば、お金の方から「どうぞ使ってください」と寄ってくるようになる。
身を守るので精一杯の危機が訪れているなら、それは「今のやり方、考え方を変えろ」と教えてくれている合図。危機という文字は「危険」と「機会」が組み合わさったジャンプボードなのだ。

竹田氏が唱える「景気80年周期説」によれば、今は実りが終わった晩秋の時期。「物」に固執する時代は終焉し、厳しい冬となる010年からの20年間は、心に徳を積む時代になるという。

人件費の安い国でなおかつ機械による大量生産で、より値段の安い商品が製造され、私たちの周りには「物」が飽和状態になっている。これから心の時代に移行していく日本では、人間にしかできない仕事や産業で食べていくこと、つまりは文化産業が未来をリードしていくだろうと予言している。高度な文化を創造すれば、それに関わる商品もグレードが高くなり、ガツガツと地面を這って薄利を得る必要がなくなるのだ。

心の豊かさは人に分け与えても減ることはなく、むしろ分けるほど増えていき、いつかは自分に何万倍にもなって返ってくる。ひところ流行った「引き寄せの法則」や「ザ・シークレット」も同じ原理なのだろう。

おぼろ気ながら見えてきた、それはすぐ近くまで来ている、あと少し・・、わかった!!
そんなふうにシナプスが繋がって成功の法則が降りてくることを確信しながら、私にしか出来ないことで今日も前に進んでいきたい。

コメント

  1. mhrl より:

    なるほど……。
    物の時代も、結局は心を満たしてたんですけどね。
    それに飽きて、さらにその上を……となると、やっぱり心の時代のほうが高級ですか。

  2. yuris22 より:

    mhrl様

    例をあげましょう。視聴率が50%を超えた、日曜日の内藤VS亀田戦。私は逗子の小さな食堂に招かれて、十数人で観戦しました。

    高い棚の上に置いた14型のブラウン管テレビ。首は痛いし、どちらが内藤か亀田かも見えず、テレビの近くにいる人が実況します。これなら自宅の42型の液晶で見たほうが遥かに迫力があったけれど、1人ぼっちのリビングではアドレナリンは上がらなかったでしょう。テレビは映像を見せるだけのガラスの箱ではないことを悟りました。

    誰もが見たくなる番組の質、一緒に視聴する目と心の共有があってこその機械。町内みんなが小さなテレビに群がった、映画「オールウェイズ 三丁目の夕日」の時代の方が、今より高級だったのでは?と感じています。

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