オカン男子の涙

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○○男子という言葉が日々増加している。草食男子ぐらいは知っているが、リスペクト男子、ニュアンス男子、ベンチャー男子、しらふ男子・・って何だろう。時代の波に乗り遅れないようネット検索するたびに、またニューバージョンが増えている。

昨日のlivedoorニュースで見つけた「合コンで思わず引いてしまう○○男子ランキング」をクリックすると、出るわ出るわ、つながり男子、スピリチュアル男子、お買い物男子、ガンダム男子、リセット男子・・と、誰が最初に作ったのか造語男子たちが並んでいる。

ちなみに「合コンで思わず引いてしまう」ワーストワンは、オカン男子。リリー・フランキーの小説『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』に代表されるような、友人や彼女よりもお母さんが大好きという男性のことを言うらしい。
主体性のないマザコンとは微妙に違い、友だち親子のような関係。日系ビジネスONLINEのU35「男子マーケティング図鑑」から引用すれば・・

「オカン男子にとって、母親は、人生経験が豊富で、話が面白くて、お金もある友達とも言えます。 そして何よりも『絶対に自分を好きでいてくれる』『何があっても守ってくれる』『絶対に裏切らない究極の味方』という存在です。『自分好き』で、『自分を好きな人が好き』な彼らにとって、これ以上の存在はないでしょう。」
「数年前に『パラサイトシングル』という言葉もはやりましたが、彼らは自分を『パラサイト(寄生)』しているとも思っていません。 彼女ができたって、就職したって、結婚したって、オカンと暮らせればいいと思っています。それの何がいけないのか、さっぱり分かりません。」

オカン男子にとって母親は世界一の応援団。どんな負け試合だって最後まで去らずに、人生のスタジアムで応援してくれる。

『東京タワー』の主人公「ボク」は、東京の美大に入ったものの遊びほうけて留年する。中退したいという息子に、オカンは自分が頑張って働くから、気合いを入れなおして卒業しなさいと励ます。
田舎から出てきて息子と同居し、持ち金がすっからかんになったと告白したオカンは、大学の卒業証書を前にして言うのだ。「これに貯金もなんも、全部使うてしもた。これがあたしの全財産よ」。

こうしたエピソードで大泣きするのもオカン男子。涙にきりがない男は、言い換えれば人一倍やさしい心を持った少年なのかもしれない。母親にとっても、万年少年の世話をして暮らすことは永遠に若くいられる秘訣であろう。

『東京タワー』でいちばん印象に残った文章。
「どれだけ親孝行をしてあげたとしても、いずれ、きっと後悔するでしょう。あぁ、あれも、これも、してあげればよかったと。」

オカン男子=母親思いの親孝行息子とすれば、母親を失ったときの悲しみは如何ばかりか。たった一人の応援団がいなくなったピッチャーは、世知辛い世間でまたマウンドに立てるのだろうか。どんなに励ましても役不足なのが判っているから、「ボク」の彼女はオカンが生きているうちに別れてしまったのかもしれない。

合コンで彼氏をゲットしてウェディングベル。彼女たちがいずれ子供を生み、その子が男の子であったなら、ライオンの母になってほしい。それは大好きな大好きなわが子に、悲痛な思いをさせないための愛情なのだから。

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