毎朝シャワーを浴びるたびに、洗面所のガラスを隔てて与六の視線を感じる。猫は水が嫌いなはずだが、人間が身体を洗う行為が不思議で仕方ないのだろう。それならば子猫のうちにと、生まれて初めてのシャンプーを体験させるべく「猫シャン」をすることにした。
おもむろにドアを開けて与六を抱き上げると、殺気を感じたのか「ニャー、フギャー」と爪を立てて暴れる。この段階で既に飼い主は引っかき傷だらけだ。
洗面器にぬるま湯を溜め、一か八かで中に座らせてみる。すると意外な心地よさを感じたのか、もがきが止まって急に大人しくなった。薄めたシャンプー液を泡立てて身体を洗ってやると、目を細めてまったりとエステ気分だ。シャワーで何度もすすぎ、タオルでくるんで拭いてやれば終わり。思いのほか簡単に終わった猫シャンであった。
しかしバスルームを出てからが大騒動。ドライヤーの風を当てると部屋中を猛烈ダッシュ。ベッドの下に逃げ込んで、猫じゃらしやチューチューマウスで誘っても出てこない。我が身をひたすら毛づくろいする姿には猫の本能を感じ、しばし腹ばいになって眺めさせて貰った。
それから1時間。今は8割方乾いて、ベッドの上で箱座り。よほど疲れたのか上瞼と下瞼がくっつく寸前だ。「ごめんね」と頭を撫でると、ゴロゴロと喉を鳴らして許しをくれた。
後の祭りかもしれないが、ネットで猫のシャンプーをについて調べると「短毛種の猫ちゃんは、基本的にシャンプーは必要ありませんが、人間と一緒に暮らす上で、2~3ヶ月間に一回、半年位に一回でもOK、はするといいでしょう。(ごろにゃんママの情報局)」と書いてある。なあんだ、基本的に洗わなくてもいいのか・・(^^;
さらに驚く記述を発見。「喫煙者が家族の中にいる場合は、もう少し回数を増やした方がいいと思います。体に付着したヤニを猫が毛づくろいで舐めると『がん』発症率が2倍になると報告されているからです。」
喫煙が及ぼす健康被害はヒトだけでなくペットにまで及ぶとは、百害あって一利なしだ。
ファッションのため、痩せるためと、日本では若い女性の喫煙率が上がっている。独り暮らしのマンションでペットを飼う女性も増えている。淋しい思いをさせたくないからと、デートもそこそこに家に帰り、室内で煙草をプカプカ吸うことがペットの寿命を縮めるとしたら・・。
ちなみに私は煙草が大嫌い。猫共々長生きするために、一緒に暮らす相手には非喫煙者を望む。独り暮らしでペットを飼うと婚期を逃すという説もあるが、もう充分に逃し続けた今、私がいなくちゃ生きていけない与六と蜜月の最中である。
コメント
偶然ですね、今日はミルク(犬、ビーグル)の不定期シャンプーデイでした。
最近は浴室に入ると覚悟は決まるみたいですが、日頃は拙者が風呂に入ると、なぜか姿を消します・・・?
やっぱり「いやぁ~」みたいですが、シャンプー後はすっきり顔です。
的は逗子の素浪人様
与六の日向くさい匂いも大好きなのですが、今日はシャンプーの香り。疲れてぐっすりたっぷり寝たあとは、いつもの調子に戻って私の横で映画を見ています。足で身体を掻き掻きがなくたったのは、すっきりした証拠と思うことにします。今夜は心置きなく抱っこして眠ろーっと。