映画「アバター」体験記

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ジェームズ・キャメロンが構想14年、製作に4年以上を費やしてたプロジェクト。映画「アバター」は公開39日目にして全世界興行収入がトップに躍り出ただけでなく、アカデミー賞9部門の候補に上っている。3D上映の映画館は平日の昼間でも満員御礼状態。映像マジックに魅せられて「もう一度見たい」のリピーターが詰め掛けている。実は私もその一人だ。

構想にテクノロジーが追いつくのを何年も待ったというだけあり、CG合成と実写を組み合わせた映像は未知なる体験。目の前で手づかみできそうな空中浮遊物体(?)が、堰を切ったように体当たりして飛び込んでくる。

自然を破壊する人間と森に暮らす生き物たちとの戦いをベースにした部分では、宮崎駿監督の「もののけ姫」や「風の谷のナウシカ」のパクリかなと思えるシーンが多々あったが、それでも構わない。ストーリーのオリジナリティ云々を語る以上に、命の愛らしさ、命の温かさ、命の美しさといった普遍性が全編に満ち溢れているからだ。SF映画というよりファンタジー映画の部類に入るだろう。

この映画での悪役は人間。主役は衛星パンドラに暮らすナヴィという奇怪な原住民だ。彼らは狩猟民族でありながらも動物たちは友達であり、むやみに命を狙わない。襲い掛かってくる猛獣に対しても、しとめる時には苦しまないように一瞬で心臓を狙い、魂が神のもとへ召されるように懇々と祈りを捧げる。その慈しみのスピリットがクライマックスの大展開へと繋がるのを見たときに、胸の奥からグワーッと熱いものが・・。悲しくて涙が出るのではなく、感動して嬉し涙が出るという体験は、これまで見た映画の中でも初めてであった。

1つだけ難を言うなら3D眼鏡の構造。プラスチック製なのに重すぎるし、鼻に当たる部分が痛い。何度位置を調整しても収まらず、映画が終わって外した時には鼻の両脇にくっきりと赤い跡が付いている。私が行ったのは六本木ヒルズのTOHOシネマズだったが、けやき坂を赤鼻で歩くのは恥ずかしかった。3D上映を見る女性には、眼鏡との隙間にティッシュでも挟んでおくか、跡隠しのためのファンデを用意することをおススメします。

コメント

  1. 的は逗子の素浪人 より:

    昔ヤクザ映画を見た客たちが、肩をいからせ映画館を出てきたという話を聞きました。
    アバターは、涙目と眼鏡の跡ね。
    さすがキャメロン!、「技術だけでは終わらない」とい事ですか。

  2. muha より:

    こんばんは。前題のコメントにての“お心遣い”に、まずは御礼を申し上げます。中国で映画“孔子”と二分させられてるのだそう。主宰者の側に時代考証を求められそうです。特殊メイクって視るのコワいので、いっそのこと全員コスプレ&3Dオプティカル付きマスクを着用としてしまえば臨場感もアップするかも知れませんね。アバター“もエクボ”って、つい口にしちゃいます。いけません。

  3. yuris22 より:

    的は逗子の素浪人様

    アバター鑑賞後、鳥に乗って空を飛ぶナヴィたちに魅せられて、私も飛べるような気になりました。酔っ払ってる時に見ないよう、注意したほうがいいかもしれません。

  4. yuris22 より:

    muha様

    3D映像の凄さは、自分も出演者になった気分になること。映画の世界に入り込んでるような錯覚を起こすんですよ。ナヴィのコスプレはウケるかもしれません(笑)

  5. zushi104 より:

    ご無沙汰しています。近藤です。
    AVATAR第二回戦行ってきました。
    これからは、3D映画が増えていくでしょうね。

    3Dメガネについて一言。あれ、白人の顔に合わせてあるからずれるんですよね。鼻あて部分も固いプラスチックのままだし。私なんか自分の眼鏡の上に重ねてあれを掛けますから…大変です。今度は、セロテープかバントエイドを持っていっておでこに吊るすようにやってみようと思っています。

  6. yuris22 より:

    zushi104様

    やっぱりあの眼鏡は、アメリカン・サイズだったのですね。鼻当てにしても日本人の顔には引っかかる場所がありませんでした。企業努力が足りない!とムカついても、声は届かず。自分で工夫するしかなさそうです。お笑い番組で取り上げて欲しいネタのような気がしてきました。

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