夜の山手線。隣に座った男性が持っている団扇に目が留まった。JR東日本の社歌「明け行く空に」の歌詞が印刷されている。試合の応援の帰りだろうか、♪目指す理想は大きな未来 夢語れJR 時代創れJR♪のサビから、社員一丸となった歌声が想像できるようで、元気のおこぼれを貰った。
そんな私も子供の歌だけでなく、社歌、イメージソング、応援歌などの歌詞を書いている。先日は、ある会社の創立記念パーティー向けに、三代目社長の「半生歌」となる作品を提供した。CDにして配布するのにプラスして、作曲者自らミュージシャンを引き連れて生演奏をするというサプライズ付きだ。
演奏の様子はこちらのブログからどうぞ。
納期の都合上、今回は曲先ではなく、歌詞から作り始める作業だった。プロデュースする友人から、クライアントである社長の半生を綴ったインタビュー原稿を貰い、浮かんできたイメージを言葉に変換する。
顔も声も知らない方の生き様を歌詞にするのは難しく、勝手な思い込みで暴走するのが何より恐い。まだまだ浅い私の人生観が出しゃばらないよう、ご本人もご家族も、従業員のみなさんにも納得して頂ける言葉を選んで繋げていくのは、思いのほか苦戦した。
歌詞が心であるなら、曲は身体であり、編曲は衣服だ。親の手を離れた子どもが作曲者・編曲者の力で成長し、一人歩きしている姿を見るのは至福のひとときでもある。youtubeにビデオをアップしてくれた友人に感謝!
不器用であろうが苦しかろうが、誰もが自分の人生のヒーローだ。私のライフワークはヒーローの歌を作り続けること。微笑んでちょっと涙して、前に向かって歩ける応援歌を作ること。感性のアンテナはどこまで延びていけるのか、見上げる空は限りなく広くて高い。
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