もう一人の自分が書いた歌詞

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メロディを聴きながら歌詞をはめこんでいく時、何気に湧いてくるインスピレーションが不思議だ。自分の経験だけでは乏しすぎるので、前に読んだ書物、人づてに聞いた話など、頭の引き出しの奥に忘れていたものが突然ひょっこり見つかるのだ。

時にはデジャヴなのか、生まれる前の記憶らしきものが出てくる。網膜のスクリーンから季節や色彩を拾い上げ、言葉に置き換える作業をしていると、喜怒哀楽までよみがえって涙がポロリ。

下記の歌詞は、私が駆け出しだった頃、加山雄三(弾厚作)さんのメロディにはめ込んだもの。NTTタウンページのCMソングとなり、黄色いジャケットで自転車に乗る加山さんが印象的だった。

家庭運に恵まれていない私が、年輪を重ねていく夫婦愛をなぜ書けたのか、知ったかぶりや憧れだけではないと思う。DNAを遡るタイムマシンがあれば、住み慣れた家で退屈気味に暮らす自分に会って告げてみたい。
「その幸せを手放しちゃだめよ」
もう一人の私がパラレルワールドに生きている。

 「絆(きずな)」

せわしい都会にも 渡り鳥がくる頃は
誰もが足を止め 笑顔を向ける
久しく離れてた 友達に会うように
懐かしい喜びに 心をとめる

時間は過ぎゆくもの
そして季節はめぐるもの
幾度も冬を越えて 育っていく愛

住み慣れたこの家に 君がいて僕がいる
穏やかなしあわせが 何より嬉しい

今までどれだけの さよならに会っただろう
これからどれだけの 愛に会うだろう
やがては憎しみも 枯葉が朽ちるように
心の土になり 消える日がくる

時間は過ぎゆくもの
そして季節はめぐるもの
忘れて許しあえる 絆が芽生える

あたたかいこの地球(ほし)に 君がいて僕がいる
空という屋根の下 ひとつの家族

Copyright by Yuriko Oda

コメント

  1. marie より:

    今までどれだけのさよならに出逢っただろう・・・?
    これからどれだけの愛に巡り会うだろう・・・?

    実は先週の木曜日に再就職の会社面接を受けて即採用決定して頂きました。
    すごくびっくりしました。
    こんなことってあるんですね。
    専業主婦でいるのもあと二日・・・。
    一つの会社に20年近くも居ての再就職なので不安感が大きく、ドキドキです。
    まぁ、半年の契約でパート社員なのですけどね。
    それでもこの不況にありがたいと感じてます。

    と言う訳でこの詩が自分の気持ちに当てはまりました。
    不況のあおりを受け退職を選択して五ヶ月・・・。
    意外と早く就職先が見付かり、これからどれだけの人と出逢い、愛し愛されることが出来るのだろうか・・・?
    人見知りの激しい私は不安でいっぱいです。
    と同時に前の会社の方々と沢山の繋がりもあり、再就職のお祝いの言葉も沢山頂き、「私はあの会社で仕事が出来て幸せだったなぁ」とつくづく感じました。

  2. yuris22 より:

    marie様

    おめでとうございます。
    marieさんに人見知りはないでしょう。むしろ人を良く観察しているから、思った言葉を呑んでしまうかもしれませんが・・。このブログに寄せてくださるコメントのように、しっかり、キラキラ、温かく、素のままで皆さんに接してくださいね。
    新しい会社、新しい仲間、人との出会いは幾つになってもワクワクするものです。きっと裁量を発揮なさるものと信じていますよ。

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