領空の下で宇宙を眺める

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カラスの鳴き声が遠ざかっていく午後4時。天のアーティストが巨大な筆で描いたような雲の造形に感動して、カメラに収めた。宇宙を身近に感じる場所に住んでいることを幸せに思うひとときだ。

20101124の雲 20101124の雲2

そんな静寂を突き破って飛んでいくジェット機の爆音。のどかな風景画は夢のない動画に変わり、自分は宇宙ではなく、日本の統治権が及ぶ土地に住んでいるのだと我に返る。守られているといいながら、税金を搾取されるただの領民だ。

世界各国が死守する領土、領海に加えて領空。いつから3次元的な空間までも国の領域とすることになったのだろう。宇宙空間の領有は国際法で禁止されているというけれど、ルールが破られるのは時間の問題。やがて我が物顔の人間たちは、大気圏の外にまで核と旗を持って飛び出し、宇宙も支配したと錯覚する。

毎日が国際不安。中国は領海拡張を狙い、北朝鮮は韓国を砲撃し、アメリカは武器を売る。経済難にあえぐ世界は死の商人たちがそろばんを弾き、きな臭い時代へと突入していく。いやだいやだ。

束縛から解かれ、資本主義に背を向けて、自給自足の無人島で暮らしたいと思うこの頃。ひとり年老いて身体が動かなくなったら、サメに喰われて海に還るのも悪くないと思うのは私だけだろうか。

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