リーダー教育の末席にて

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昨日はお昼から日本橋のホテルへ。某奉仕クラブの地区チーム研修セミナーに参加した。次年度から委員になるとは言っても、200名もの実業家がリーダー教育を受ける場で、ペーペーの私がどこへ座ったらいいのやら途方に暮れる。しかし統括する地区研修リーダーのスピーチは、ダメな自分に活を入れる迫力があった。名前は伏せるが、大手都市銀行の代表取締役であった方だ。

忘れないよう手帳にメモしたのは「疾風に勁草を知る」という後漢書の言葉。疾風(しっぷう)とは激しく吹く風、勁草(けいそう)とは強い草であり、意味は「激しい風が吹いてはじめて丈夫な草が見分けられる。苦難にあってはじめて、その人の節操の堅さや意志の強さがわかるということ」である(デジタル大辞泉より引用)。
国も企業も今なぜ疾風勁草かは、経済情勢を見ていれば想像がつく。

現在の日本はデフレではあるが、年金で生活できている状況を見れば不況ではない。しかしあと数年後にはインフレの過酷な時代が来るというのだ。のんびりしている暇はない。生き残りをかけ、信頼できる仲間を増やし、大きな見通しと覚悟を持って臨みなさいと気合を入れられた。

強くあれ!の言葉は続く。
「リーダーとは常に周りからチェックされる存在です。周りはみんな優秀だと思いなさい。彼らに教えることによって、自分も教えられるのです」
「口先だけではダメ。誰よりも実行力が必要です。実行力がないからこの会場には、こんなに沢山のリーダーが集まっているんだ」
「若いうちは自分を高めることに専念すればいいし、それで許される。しかし頂に到達してからは、自分以外の人たちを幸せにする努力をしなさい」

スーツの背が並んだ会議室。後ろから見ていると、雲の上の存在である方々も謙虚に頷いている。モチベーションのアップが「気」となって立ち昇る。

この歳になっても、山頂どころかまだ山麓をウロウロしている自分が、ひどく怠惰に思えてきた。誰にでも必ず、死に物狂いでやり遂げなくてはならないことがある。それを達成した人たちが、精神面を鍛えてまだ上に登ろうとしているのだ。

未来は不安だらけであっても、逃げ道を探すのではなく、強風に倒れない丈夫な草になろう。役に立てる人間になろう。精鋭のリーダ―教育の場に紛れ込んだ数時間で、決意という素晴らしいお土産を貰った。

コメント

  1. ハルク伊藤 より:

    素晴らしいお話し、有難うございました。
    価値観の変転、不確実性で混沌とした現代、特にリーダーは強さが要求されますね。
    改めて強くある事の重要性を再確認させられました。
    強く、しかも努力する事によって必ずしも皆報われるとは限りませんが、
    少なくとも、報われ、成功を掴んだ一部の人達は、皆強くあり、努力しているという事でしょうね。

  2. yuris22 より:

    ハルク伊藤様

    この日は約20名ほどのスピーチがありましたが、全く退屈しませんでした。原稿を棒読みすることなく、実業家として説得力ある内容を語る方々は、さすが選ばれただけある名士でした。「いつか私も・・」の目標が出来て、第二の人生の新入生になった気分です。

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