協会で一生安泰の天下りたち

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日曜日の深夜から声が出なくなった。鼻炎以外は風邪らしい症状はなく、徹夜でパソコンに向かった後の肩凝りから端を発しているように思う。その翌日に喉を使い過ぎてからハスキーを通り越してガラガラになり、電話で喋ると「どなたですか?」と聞かれるほどだ。
先月同じように声が出なくなった友人の場合は免疫力が落ちていて、アレルギー源の数値が通常の200倍という数値を示したとか。私も疲労の蓄積で体力が落ちたのかもしれないし、昔のように無理がきかない身体になったのは確かである。

 

近所の病院を訪ねたら内科は高齢者でいっぱい。紹介状もないし何時間待ちか分からないので、諦めて町の薬局で市販薬を買った。しかし一箱飲み切っても症状は改善されず、この週末は寝るしかない。

 

使う暇のない健康保険は3月分から料率が上がり、協会けんぽ(全国健康保険協会)によれば月収20万円(税引き前)の人なら月額保険料は約500円のアップとなる。少しでも経費削減しているのかとホームページをチェックしたら、一般管理費の削減目標には「人件費等の削減を除く」と書かれていた。「協会」と名が付くほど不透明な組織はない。

 

社会保険庁の解体後に厚労省所轄で一気に増えた天下り先。特に目に余るのは財団法人社会保険協会で、業務としては社会保険制度の普及宣伝事業、職場の健康づくり事業、福利増進事業など、まるでバブル崩壊前の昭和みたいな事業を行っている。案の定の悪事としては2008年に、滋賀県の社会保険協会で集めた経費が裏金として流用され、厚生年金の記録改ざんで生じた滞納保険料の穴埋めに充てられていたというニュースもあった。

 

神奈川県にある私の会社へ郵送されてきた社会保険協会のリーフレットには「事業は、被保険者やご家族が参加しやすいように、県内に13支部を設置し支部ごとにさまざまな事業を行っております」と書かれている。ホームページを見てみた。

 

事務所は横浜市の関内駅近くにあるビルの1室で、神奈川県内に13あるという支部はすべて同室にあり、電話番号も一緒。収支計算書の光熱水量費から推察すると大した人数は働いていないようだ。ちなみに29名いる役員のうち、常勤は公募された1名だけで報酬は7~900万円らしい。
収支について24年度の予算書を見れば、県内の企業から13億円の会費(受取り寄附金収入)を徴収。事業収入471万円に対して広告宣伝費を2321万円もかけるほど気風がいい。管理費支出では、横浜の一等地を借りる賃借料よりも消耗品費の方が2倍コストがかかっている。消耗品費ってどこまで許されたっけと、私の頭が悪いのか、意図の読み取れない予算である。

 

民主党の事業仕分けは尻すぼみに終わり、厚労省の天下り優遇は大震災の巨額復興予算搬出にまで及び、日本はいつまでも官僚・閣僚の天下だ。国民はもはや「金の成る木」どころか、折れそうな枝に借金をぶら下げた瀕死寸前の枯れ木であることに気付いて欲しいものだ。

コメント

  1. 西田 より:

    事務職員です。
    財)社会保険協会の年会費は、前任者の流れから良く分からないまま払っていましたが、私たちにとってさほど必要なものでもないなと思いつつ、根拠のない不安から、辞められないでいました。
    ためになる記事をありがとうございました。

  2. yuris22 より:

    西田様

    私の記事が少しでも御社のお役に立てて幸いです。
    納入義務が課せられていないのに、振込用紙に会社規模相当の金額まで入れてくるのは、厚労省との癒着だと思います。振り込まれた大金を見てウホホと笑いながら、高級羊羹でも食べてるオヤジたちなのでしょうね。

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