不思議な龍ウォッチング

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シンガポールの風水師、Master Kohから早口の電話が来た。
玄関に飾ってある金色の龍に異変はないかと心配している。

あいにく私は旅行先。
先日トラブルがあって動かしたため位置がズレたかもしれないと答えると、帰ったら正しい方角に向けなさいと忠告された。不思議だ、どうしてわかったのだろう?

龍に関してはブログ中で時々取り上げてきたが、岩手旅行でも思いがけない場所で龍に出会う。

真冬の裸祭りで有名な「蘇民祭」が行われる、水沢市の黒石寺。
天平元年に開山された古寺で、厳しい表情をした木彫りの本尊・薬師如来坐像が有名なのだが、私の興味を引いたのは欄間に彫られた龍だった。
南部の名工といわれた高橋勘次郎の作だそうで、猛々しい表情や細かい鱗など、裏側から見ても見事な彫刻である。今にも飛び出して空を舞いそうな曲線。

 

黒石寺の薬師堂
薬師堂の龍
薬師堂の龍2

そして同じく黒石町の正法寺。本堂は日本一の茅葺き屋根で知られている。
この古寺では、「文福茶釜」や「児なきの池」など『正法寺の七不思議』というエピソードを、伽藍めぐりをしながら発見していく楽しみもある。

庫裡の奥で、何の気なしに吸い寄せられたのは「飛龍観音」の掛け軸(本物は宝物庫)。
曹洞宗の禅僧でもある雪村周継の名画で、龍に乗った観音様が空を飛んでいる図だ。
この掛け軸を開くと、どんな日照りの時でもたちまち雨が降ったとされ、農民たちの願いが込められている。

正法寺
正法寺2
飛龍観音

ちなみに正法寺からの帰り道、天気はどんどん下り坂になり、夜から翌日にかけてずっと雨が続いた。掛け軸を見ちゃったせいかな。

そして続きの龍は夢の中。
玄関で留守番をしている金の龍が、首を左右に振りながら私を探している。
気を充填した休暇はそろそろ終わり。
龍のポジションと共に、私の心も定位置に据えなくてはと、Masterからのメッセージを想った。

コメント

  1. こまちゃん より:

    風水師さんの言いつけは守りましょうw
    ご縁があったら、お話を聞いてみたいですねぇ。

  2. 髪結いの亭主 より:

    心が静かになられたようですね、万歳!!!
    でも、頑張りすぎないで・・・

    「飛龍観音」・・・合掌・・・。

  3. yuris22 より:

    こまちゃん様

    ほんとに千里眼みたいな風水師です。

    ぜひとも次の来日には、通訳で参加して下さい。
    超早口のシングリッシュ(シンガポールイングリッシュ)です。

  4. yuris22 より:

    髪結いの亭主様

    お気遣いありがとうございます。
    寒暖の差で少々風邪気味ですが、心は元気になりました。

    現世を救う観音様に感謝!!

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