とうの昔にバツイチになってから延々と独身を通している。
さして不自由は感じないが、困るのは「もう結婚しないの?」と聞かれること。
「いえ、しないと決めたわけじゃないんだけど、かと言ってする必要もないし。いやその、相手がいないんじゃなくて、男が嫌いなわけじゃなくて、理想が高いわけじゃなくて・・」と、しろどもどろの返答をしてしまう。
落ち着いて思えば「しいて結婚にこだわる理由がない」が本音だろうか。
昨日の芸能ニュース欄で、夏木マリが交際相手との関係を「(未入籍婚が多い)フランス婚と呼んでください」とコメントしているのを見た。
先日パートナーを亡くした吉田美和(ドリカム)も事実婚。
いまだ審議が滞っている「夫婦別姓」とは違う意味での結婚形態である。法律的に言えば「内縁」がそれに近いだろう。
ウェディングベル、エンゲージリング、披露宴・・。
婚姻届に署名捺印して、同じ苗字の一歩を踏み出すことはもちろん嬉しい。
しかし互いに興味が失せて浮気の虫が騒ぎ出しても、自由を縛るべく紙切れ一枚に固執する関係は、「夫」と「妻」という役割にしがみついているだけに見える。
ましてや子供は作らない、親戚や相続問題には関与しないというカップルなら、最初から婚姻届を出す必要性はどこにあるんだろう?
恋愛関係には契約はない。どんなに好きでも恋愛は一生続かないという。
不安定な関係を続ける「事実婚」は、いつも別れの崖っぷちに立っているからこそ、強い信頼関係の上に相手の自由を尊重する「大人ルール」がベースにある。
私が望むのは「恋人という名の親友」。そこにあるのは依存ではなく、理解の持続だ。
その人に見合うBABYでいるため、私に見合うDARINGでいてもらうため、両目を開けて確認しあう。
晩秋の空を見上げるダイニングテーブル。独りには余るコーヒーポット。
夏木マリに刺激されたわけじゃないけれど、そろそろ人生の春が来てもいいかなと頬杖をつく土曜日である。
コメント
もう 頬杖をつかなくていいよ・・・・・^^;
「恋人という名の親友」
私も募集します。
髪結いの亭主様
ドキッ!!!
でもねぇ、今日の秋空はとても綺麗でしたよ。
誰かの肩に頬を乗せて、ずっと見ていたい位でした。
>「いえ、しないと決めたわけじゃないんだけど・・」と、しろどもどろの返答をしてしまう。
そういう場面に出くわすたびに面倒くさいのでしょうね。
yuriさんと近い年代の従姉が長くパリで独身生活している(マンションまで買った)のですが、彼女はそんな風に聞かれないみたいです。日本文化を愛しながらも、日本はなかなか「こうあるべき」が強い社会ですね。
恋愛に契約という言葉は似合わないですね。日本がもっと「夫婦であることは互いを認め合うこと」ということを積極的に考える国になったら、夫婦の間にできた子供たちも嫌な思いをせず、「子供のために夫婦契約を続ける」ということもなくなっていくのでしょう。
離婚後の女性の自活や養育を考えると問題は簡単ではないのでしょうが。
子供たちが巣立ったあと、「夫婦という名の親友」いえ、僕は「夫婦という名のパートナー」でありたいなと思います。
私の近くに一年中人生の春、という奴もいます。
男と女、狐と狸ですね。
たけぞう様
>「子供のために夫婦契約を続ける」
白けきった夫婦関係の下にいる子供は、アダルトチルドレンになる
確率が高いと言いますよね。
私は両親が喧嘩ばかりしている家庭で育ったので、2人が揃う日曜日
が嫌いでした。
「夫はお金を運んでくる人、妻は子育てをする人」の意識がまだま
だ日本には根付いていると感じます。
亀吉様
一年中人生の春って、うらやましいなあ(笑)
私個人としては、人生の秋が更けていく頃に、再び春が訪れるのが
好きですが・・。
はじめまして。
事実婚をしている「なー」といいます。
夫婦別姓にするための事実婚ですが、
お互い依存しすぎない関係が築けるのは、
事実婚でいてよかった点だと思っています。
「フランス婚」ですか・・・
いいですね。
私も今度、人にそんな風に言ってみようかしら。
なー様
いらっしゃいませ(^_^)
私の父は長男で、しかも私は1人っ子。
嫁いで苗字が変わる事には、申し訳ない思いがあります。
夫婦別姓はどうしてここまで認められないのか、気が遠くなりますね。
それでも誰かと暮らしていれば、実質上は夫婦なのに、胸を張って
言えない現況があります。
国民の進化と要求に対して、政治家たちは出遅れていますよね。