自分自身に課すCHANGE

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百年に一度の金融危機どころか、前代未聞の不況に世界が戦々恐々としている。
シュワルツネッガー知事が1月15日に行った施政方針演説で「このままでは2月中にも、我が州は支払い不能に陥る」と、カリフォルニア州の破産をほのめかした。
( 産経ニュース1月19日の記事)

すでに昨年5月、人口12万人のバレホ市は連邦破産法第9条を申請して破綻しているが、住民サービスへの人員削減により「警察に電話しても応対するのは留守番電話だけ」という状態。もしもアメリカ合衆国人口の12%を占めるカリフォルニア州が破綻すれば、ロサンゼルスもサンフランシスコも、マッドマックスのような無法地帯に豹変するかもしれない。

シュワルツネッガー知事は連邦政府に緊急融資を要請する書簡を送付したというが、10億ドル以上の赤字を抱える州は昨年末で9州。注ぎこむ公的資金はいったいどこから湧いてくるのか。

そんな中、”CHANGE”を掲げたオバマ大統領の就任演説。
「問うべきなのは、市場の良しあしでもない。富を作り自由を広げる市場の力に比肩するものはない。だが、今回の(経済)危機は、監視がなければ、市場は統制を失い、豊かな者ばかりを優遇する国の繁栄が長続きしないことを我々に気づかせた。我々の経済の成功はいつも、単に国内総生産(GDP)の大きさだけでなく、我々の繁栄が広がる範囲や、機会を求めるすべての人に広げる能力によるものだった。慈善としてではなく、公共の利益に通じる最も確実な道としてだ。」
(2009年1月21日 YOMIURI ONLINEより引用)

反省と建て直しを呼びかけながら、理想論に対しての反応は厳しい。演説に経済政策への具体的な指針が盛り込まれなかったことや実体経済の不安が影響して、NYも東京もダウが大幅に下落。歴代大統領の就任日では最大の落ち込み幅だったという。

悲観論に走るマーケットの世界では、アメリカ連邦政府は対外債務を返済できなくなり、オバマ大統領がデフォルト(不履行)宣言をするか、もしくはハイパーインフレに持ち込むだろうと囁かれているし、カナダ・メキシコと共に北米共通通貨(アメロ)を準備しているとの噂もある。そうなれば私たちの預金などただの紙屑になる。

誰もが薄々感じているのは、限界が近づいているということ。
2010年の暮れには景気は持ち直すなどという悠長な待ち時間はもうないことだ。

現代の5大聖者に数えられたクリシュナムルティは、恐怖とは未知なるものへの恐れでなく、既知なるものを失うことへの恐れだと指摘した。

裸で生まれて裸で死んでいく人間が、失って恐いものなどあるのだろうか。
アメリカも日本も国家の正体が見えない今、最終的に頼れるのは自分自身の力。前代未聞のステージで枯渇していく財源にしがみ付いているのではなく、動かずに助けを待つのではなく、”CHANGE”を自分に課していかなくては。
「この私に何が出来るだろう」。ピンチはチャンス、きっと方法は無限にあると信じたい。

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