上野の森美術館は「シャガール展」、国立西洋美術館は「ムンク展」、東京文化会館はプラハ国立歌劇場「椿姫」。芸術の秋満載の上野に、私は合いも変わらず食欲の秋を満喫しに行ってきた。
創業明治8年の料亭「韻松亭」。打ち水の玄関から個室のお座敷に入ると、寛永寺の鐘楼から時を知らせる鐘の音が聞こえてくる。
暮れていく庭を見ながらの先附は、豆腐料理にこだわる老舗ならではの「おぼろ豆腐」や「ひじきの白和え」、皿の隅には栗やむかごが吹き寄せになっている。
ちょうど長野の伊那から松茸が届いたとのことで、さっそく焼き松茸をオーダー。
七輪であぶっている間に、おから汁と鳥の手羽先揚げをいただく。このおから汁がほんのりと甘くて濃厚で「しあわせっ!」と目を細めたくなる逸品。後で鍋に出てくる分厚い湯葉と共にお勧めだ。
さらに食欲は待った知らず。
程よく焼き上がった松茸に、荒塩をさっと付けてかぶりつく。
日本料理はなんとシンプルにして贅沢なのだろうと、季節の芸術品にうっとりするのみ。
続いて大山地鶏のすき焼き(野菜はクレソンと玉ねぎ、プラス松茸)、鳥つくね鍋を堪能して、ラストの五目炊込みご飯に至るころには腹十二分目となった。お土産にして貰い、明朝の楽しみを残す。
「もう何にも入りませーん」だけどせっかくの上野、帰るにはまだ早い。
昭和20年代をコンセプトにしたレトロ居酒屋「上野仲町 半兵ヱ」を訪ねた。
どこから集めたのだろう、吉永小百合の日活映画や「三丁目の夕陽」に出てきそうな商品ポスターが壁一杯に貼られている。
メニューを見てまた唖然。薄利多売をうたうだけあって、サワーは210円、焼き鳥50円、スープは0円だなんて、値段も昭和に逆行してるのかな。
ミルクカクテルのメニューから「イチゴミルク」をオーダー。ついでに人気絶大という「冷凍みかんサワー」も頼んでみる。お腹はいっぱいだけど、記憶が欲しがる「ハムカツ」も頼めば、揚げたてそのまんまのスタイルで登場。これが180円!
「怪物!タコ入道ウインナー」や「昭和のトマトは砂糖で食べた」、「カエル」にも興味津々だったけど、次回のお楽しみに取って置こう。
帰りには西郷さんの頭でっかちな銅像にご挨拶。
空にはカバヤのレモンドロップみたいな半月。
歌謡曲を口ずさんで歩きたい上野は、レトロが絵になる「昭和の玄関口」だった。
コメント
yuri様
旅に連れて行ってもらった感覚で読ませていただきました(*^_^*)
あ、僕のblog見ていただいたんですか…ハズかしいです(;^_^A
最近は好きな女性にラヴレターを書く感じですね
相手は読んで他人顔でコメントしてますけど…
yuri様が書かれたもの教えてくださってありがとうございましたm(__)m早速拝見させていただきます♪
http://blog.m.livedoor.jp/ijnihsoresama/index.cgi?sso=0f75f516c4ef244c82d1b49905f1c0078049f286
すごい食材と料理・・・
だけどなぜかひっかる
ハムカツ
母にもらった50円
握り走った
お肉屋さん
おばちゃん!「ハムカツ 1つちょうだい!」
いつも揚げたてのハムカツ・・・サクク~ギュ~
いまはメタボで食べられない
なんか特別なハムカツ・・・
ちょっとちょっと、食べすぎだぜ!
でもいいな。
yuri様
>最近は好きな女性にラヴレターを書く感じですね
>相手は読んで他人顔でコメントしてますけど…
ブログで愛を育てているのですね。
直接のメールよりも効果がある方法だと思います。
だって心の中の声を読めるんですものね。
髪結いの亭主様
ハムカツは大阪の串揚げのように、ソースをどっぷりと、しかも一度だけつけて頂きます。
ビーフカツもあると聞いて、ウルウル(?)しちゃいました。
亀吉様
食欲の秋はとどまる所を知りません。
今日は腹筋100回だっ!!