ランチは敷地3万坪の蕎麦|鎌倉・らい亭

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立春まであと1週間。
今は寒さがいちばん厳しい時ながら、春を待つ庭を散策するのは大好きだ。

鎌倉山にある「らい亭」(「らい」は木に雷と書きます)は、敷地3万坪の庭を持つ蕎麦どころ。山門を入り、500円の入園券(後で食事代として使えます)を買えば、さっそくこの季節、両脇に咲いた水仙が出迎えてくれる。

転ばないように足元を見ながら石段を降りていくと、始まるのは草花とのコミュニケーション。
地面にギザギザと逞しく葉を広げているタンポポや、ひょろひょろと茎を伸ばし始めた山蕗、「ゆり山」「あじさい群」「しょうぶ苑」と書かれた看板の足元にも、芽吹きを待ちわびる生命たちが息づいている。

らい亭
らい亭2
らい亭3

お蕎麦をいただく本館は、江戸時代に建てられた横浜の養蚕農家を移築したもの。
夏でもエアコンの要らない贅沢な空間の中、なんと「せいろ」が882円というリーズナブルさだ。

松の葉せいろ

子供のころから親しんできたお勧めは「天せいろ」。サラッと揚がった天ぷらは塩でいただく上品な味で、更にモチモチとした「めごち天ぷら」を追加する。
最後のお楽しみ・蕎麦湯も、単なる茹で汁ではなく、トロリとした濃厚な舌触りだ。

食後は山門で貰ったマップを見ながら、芭蕉句碑、十三重の塔、日時計、竹林、石造十六羅漢といったスポットを探して歩く。
お茶室の脇で見つけたのは、八重咲きの紅梅。もうこんなに咲いている!
嬉しくなって『東風吹かば匂ひおこせよ梅の花 主なしとて春を忘るな』が唇にこぼれた。

らい亭の梅
らい亭の梅2

我が家では両親の代から、お客様をおもてなしするランチはいつもこの「らい亭」。
実はご案内する本人が最もワクワクしているのだけれど。
あと2ヶ月もすれば鎌倉山にはピンクの屋根、ソメイヨシノが主役の舞台がやってくる。

コメント

  1. ツネ2 より:

    いつかきっとそんなゆったりした時間を持ちたいですね。
    どうしても、アレドナリンが噴出すものへ走ってしまいますね。

  2. 素浪人 より:

    神様から頂いたこの体と心の全てで、
    風と光と香りと味と・・・うゥ~~全部、
    自然と命の喜びを感じたい

  3. yuris22 より:

    ツネ2様

    私もアドレナリン系は嫌いじゃないです^_^;

    でも生活している場所が自然に溢れているせいでしょうか、気持ちがどんどん
    穏やかになっていきます。
    これって早く歳取っちゃう!?

  4. yuris22 より:

    素浪人様

    「自然」「命」・・、いい言葉ですね。
    住むこと食べること息すること感激すること。
    本来は全て一体化しているのだと思います。

  5. ツネ2 より:

    僕のアレドナリン系は素浪人さんのいう「自然」の
    中で自分の「命」感じるものです。
    この自然を大切にしたいと思っています。
    そうじゃないと遊べなくなります。
    波の上にいると恐怖感と対照的に何か癒される
    ものを感じ、心に落ちつきが出ますよ。

    今のままのほうがゆとりが顔に出て、
    いつまでもしわも少なくいられるんじゃないでしょうか?

  6. yuris22 より:

    ツネ2様

    波の上にいると癒される。
    それはお母さんの羊水に浮かんでいた時の記憶なのでしょうか。

    私もヨットに乗る時、エンジンを切って波と風の音だけを聞いていると、宇宙に
    浮かんでいる感じがします。
    泳ぎは下手なのですが、足がつかない場所でも不思議と怖くありません。

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