150万円の車が800万円で売れる

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日本では150万円の中古車(トヨタ)がロシアでは800万円で売れているという。
天然ガスと原油生産量の合計で2007年世界ランキング1位のロシアは、今やGDPランキングでも英国を抜こうとする勢いだ。
しかも極東ロシアのオイルマネーはシティ(ロンドン)に流れ込み、産業の実力以上のポンド高。ホテル1泊が10万円は下らないという狂乱物価を引き起こしているらしい。

資源大国が格安の旅行先として目を向けているのは日本。
財団法人日本総合研究所の所長・寺島実郎氏に伺ったところによると、スキーシーズンの新潟の高級ホテルはゴージャスさを求めるロシア人でいっぱいだという。
ウラジオストックのビジネスマンが、年に3回も家族連れで苗場スキー場にやってくるほど、世界の「勝ち組」として国民所得が上がっているのだ。

勝ち組はロシアだけではない。
2000年と2007年を対比すると、オーストラリアでは円に対する為替レートが57.9%もアップ、国民所得は3倍になった。
日本がいかに食料やエネルギーをオーストラリアに依存しているかが見て取れる。

それにしても原油価格が高騰しているにも関わらず、なぜ日本経済はパニックになっていないかだ。
寺島氏によると、日本は産業力を高めることにより、長期的な為替の円高へのシフトを行ってきたからだという。
ちなみにオイルショックが起きた1979年の円ドルレートは1$219円。
2008年1月時点の日本への原油入着価格は10,056円Bであるが、もし1$219円のままなら20,455円Bという倍の価格になってしまったはずである。
トヨタがパブリカばかり作っていたら円高シフトは目論めなかったが、10万ドルで売れるレクサスを作る産業戦略があったからこそ今の日本が存在しているのだ。

オイルマネー、サブプライム・ローン問題、世界同時株安・・・、世界経済がマネーゲーム化している中で、正気に戻るべき時が来ている。
中国の人件費がアップしているのに、日本ではワーキングプアが増加している状態は如何なものか。
資源がない日本が今後生き残っていくためには、ものづくり大国としてのプライドを失わず、私たちの日本人の手で商品を作っていくべきではないだろうか。

コメント

  1. 素浪人 より:

    >私たちの日本人の手で商品を作っていくべきではないだろうか

    まったくもって大賛成でがんす、日本人には技術しかありもうさん。
    でも、とある企業は世界中から集めたお金を、今までその企業の技術を支え育ててきた従業員(多くは日本人)とその子孫の教育には使わず(税金を払っているからか?)、未来の市場であろう国の学校に寄付している(これも大事だけど)。
    「グローバル」「企業収益確保と安定成長」がキーワードらしいが、恐らく日本人であろう経営者に何か違和感を感じるのは、拙者だけでごあわすか???

  2. ツネ2 より:

    リーダーで見たタイトル、800が80に見えてしまう。
    中古車かと思いや新車の話で・・・。
    白馬に久し振りにスキーしに行き驚きました。
    韓国人、中国人、オーストリア人と東京より外国人が多い。
    大阪まで同業者に会いに行く、小さな事務所ですが地域を超えた協力がものつくりを変えると思う。

  3. yuris22 より:

    素浪人様

    しかも日本の子供たちの学力は低下するばかり。

    先進国と後進国とのゴールラインは、「ウサギとカメ」のようですね。

  4. yuris22 より:

    ツネ2様

    東京より外国人が多いとは驚きですね。
    観光地で黒い髪を見ても、日本語を話している確率が低くなりました。

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