残すマナーと残さないマナー

スポンサーリンク

桶盛りで頼んだ4~5人前の握り寿司。その時のメンバーにもよるが、何から手をつけようかと周りの顔色を伺う。いきなりトロに行くのは図々しいし、さしあたって鉄火巻をつまむと右に習えで、巻物から一気に無くなったりする。

最後に残った白身一個を見て見ぬふりをしていたら、年配のチャキチャキした女性が一喝。
「こういうのを関東の一個残しと言うのよ」と、最も食欲のありそうな男性の小皿にヒョイと乗せた。

ふ~む、「関東の一個残し」。関西では「遠慮のかたまり」って言い方をするそうな。
お先にどうぞと腰を引く謙遜が皿に残るんだろうが、関西では「遠慮のかたまりやな、早いもん勝ちぃ!」で食べてしまうことが多いと聞いた。

ふと車を運転するときの違いを思い出す。
渋滞している車線が合流するとき、東京では交互に譲り合い、入れて貰った車はありがとうのハザードランプを点灯する。
それを大阪のタクシードライバーに話したら、
「お客さん、なに悠長なこと言ってまんねん。大阪では先に入ったもん勝ちや。」とクラクションをけたたましく鳴らしながら割り込みのお手本を見せてくれた。

遠慮することが礼儀だ VS 遠慮してたら損をする。
どちらも一理あるが、一個残しの皿をスタッフに下げられてしまうのだけは忍びない。

しかし食べきれずに残ってしまった場合はどうなんだろう。
量が多いことで有名な小坪の「ゆうき食堂」で、タコチャーハンを頼んだときのこと。
ゆうに3人前はある一皿を四苦八苦して完食したら、マスターに笑われた。
「残していいんですよ。お客が腹いっぱいになって食べきれないのを見るのが、うちじゃ嬉しいんだから。」

へえ~、残す礼儀ね。職人の気前の良さを立てるマナーもあるのだと初めて知った。
とは言え、飢えに苦しむ後進国の子供たちや、苦労して稲を育てた農家を考えると、お米一粒でも残すのは申し訳ない。

とりあえずは食べきれる分だけ頼み、1個残ったら誰かに託してトイレに逃げよう。
みんなが丸く収まる折衷案を行使する今日この頃である。

コメント

  1. たけぞう より:

    先日、某奉仕団体の定例ランチミーティングが中華だったのですが、お盆の前ですでに休みに入っている人が多く、僕のテーブルには半分くらいしか人がいませんでした。
    でも全員分を想定して次々と大皿が来るので、ちょっと勇気がいったのですが、「残すなんて奉仕の精神に反しますよね。もったいないのでみんなで食べましょうよ」とみなさんに声をかけました。
    あんまり食べると太るけどおいしいからまあいいかと思っていたのですが、それでもおっつかなくなったので、今度はホテルの給仕係の人に声をかけました。「これ以上食べられないし、残すのももったいないので、小分けして人数分にしてください」と。
    さすが有名ホテル、ちゃんと人数分で持ってきてくれました。言ってみるものですね。
    世界で食糧危機が叫ばれ、飢餓で死んでいく子供たちが世界中でいる中、やっぱり残しちゃいけませんよ。

  2. 素浪人 より:

    「だされた物はなんだろうが全て食べきる。」
    これは「命」への流儀でごわす。
    でもどうしてもあまったら、たけぞう様にならってもって帰る。
    日頃からタッパーが必需・・・完全に****だわ。
    でも、帰りの災害時に役立つかも?

  3. しのぶ より:

    以前同じことを思い、寿司レストランで数回観察してみたことがありました(ヒマです・・・笑)

    アメリカ人は、パクパク食べて、残ったらほとんどの人があっさりとお持ち帰りでした。「I would like to take it home」って。1~2個でもです。

    デート中らしき人々は、残したまま帰りました。

    そして、アジア人(日本人、韓国人、中国人)は最後の数個を必ず残します。そして、時間をかけて結局全部食べます。

    これは、友人の日本レストランのオーナーも同じことを言っていたので、かなり正確ではないでしょうか。

  4. yuris22 より:

    たけぞう様

    なるほど、中華だとそのような事ができますね。
    困るのは、既にテーブルに和食膳がセットされている時です。
    蓋も開けず、手付かずで残ってしまったお膳がそのまま残飯になるのは勿体無い。
    飢餓で苦しんでいる人たちを想うと申し訳なくなります。

    残飯大国ニッポンは、いつかしっぺ返しを喰らうのではないでしょうか。

  5. yuris22 より:

    素浪人様

    衛生管理面から、持ち帰りを断られるお店もありますね。
    痛んだ食事で食中毒でも起こされたら・・との配慮なのでしょうが、確かに一理あります。

    とにかくその場で可能な限りは食べる。
    食べた分だけはしっかり運動する。
    今のところ、こんな解決策しか実行できていません。

  6. yuris22 より:

    しのぶ様

    文化人類学的な貴重なデータをありがとうございます。
    アメリカ人は「残ったらほとんどの人があっさりとお持ち帰りでした」というのに驚きました。
    しかもお寿司ですよね?

    ありえない訴訟がまかり通る国で、例えば犬がお腹を壊したとか、お店側が
    訴えられる心配はないんでしょうか。

    日本ではちょっと残すことが「お腹いっぱいです」のメッセージになるとも
    聞きましたが、文化の違いとは面白いものですね。

  7. しのぶ より:

    アメリカ人も、普通の人はそれなりに情があって、
    少々お腹の調子が悪くなってもすぐに訴えたりは
    しないものです。
    けっこう大雑把ですし。

    訴える人は、自分がオーダーしたコーヒーをこぼして
    軽いやけどをしても訴えます。
    個人の人間性の問題かと思いますね。

    情のある人ない人、良識のある人ない人、
    たぶん、どの国でも事情は同じでしょうネ。

// この部分にあったコメント表示部分を削除しました
タイトルとURLをコピーしました