犬も歩けばエコに当たる

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「このバラ、温度によって色が変わるんですよ。」
マジックエコローズというユニークなバラをいただいた。オレンジのバラをハロゲンヒーターに近づけると、中心部は白く、周辺部は見る見るグリーンに変わっていく。生産地は韓国。花びらに特殊な粉が吹き付けられていて、18℃~30℃までの設定温度により、ピンクやパープル、ブルーなどから他の色に変化するらしい。

しかしネーミングがマジックローズならまだしも、どうしてマジック「エコ」ローズなのか。色が変わったら部屋の暖房が効きすぎているという警告だとしても、植物に化学物質を吹き付けているのは本末転倒のような気がする。

マジックエコローズ

猫も杓子もエコ。5月15日からは、省エネ性能に応じたエコポイント制度が始まった。エアコン・冷蔵庫に比べて地デジ対応テレビのポイントが高いのは、2011年の地デジ化に向けてテレビの買い替えを促進させたいのだろう。エコテレビなんて呼び名まで付けたものの、本当に環境保護に貢献しているのかは疑問だ。
消費者の売れ筋は、37型以上の液晶テレビや44型以上のプラズマテレビというのだから、薄型になった分だけ大きいサイズを買う傾向がある。しかもテレビ局は番組を24時間流し続け、消費電力は本当に下がるのか。エネルギー効率ではなく、大型になるほどポイントが高いという仕組みは「エコ」に名を借りた消費促進ではないのだろうか。

へそ曲がりな私はエコバッグも嫌いだ。スーパーで「袋はお持ちですか?」と聞かれたら「持っていませんのでお願いします」と応える。レジ袋は破れない限り何度でも使えるから無駄ではないし、二酸化炭素削減を課題とするのなら、ガソリン車を運転してスーパーまで行く方が環境を破壊している。

案の定なのは、再生紙、インク、家電などのエコ偽装。流行が過熱すると偽ブランド品が出るように、エコも加熱しすぎて末期状態になっていると思う。いったい何が本物のエコなのか、企業に躍らせれている言葉の使用基準を、国は明確に策定する時期が来ている。

コメント

  1. 亀吉 より:

    おっしゃる通り!

    >いったい何が本物のエコなのか

    ちょっと考えてみれば分かるはず。

  2. yuris22 より:

    亀吉様

    「エコ」が付けば売れるのであれば、亀吉さんのお店もとっくに「コーヒーの店エコ」になってますよねぇ。それとも「エココーヒーの店」?

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