車に傾ける愛情について

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月日の過ぎるのは早いもので、愛車MINI COOPER Sを購入してもうすぐ3年になる。車検に出さなきゃと思っていたら、MINI世田谷から案内の電話。無料で代車を用意してくれるというので、入庫日を決定した。

今までの車検は実家の父がまとめて行っていたが、今回は自分で初めて手続きをする。いったい幾らかかるのだろうと、ディーラーから届いた書類を見てびっくりした。
自賠責保険料・重量税・印紙代金・代行手数料で合計75,020円を前払い。
完成時に2年点検基本料・測定検査料・下廻りスチーム洗浄料で合計64,680円。その他に整備料金が「別途お見積もり」となっているのが怖い。年老いていくほどメンテナンス費用がかかる、物言わぬ家族だ。

MINI

思えば18歳で免許を取ってから、いろんな車を乗り継いできた。
サニー、117クーペ、トライアンフTR7、アウディ、ゴルフ、ブルーバード、シルビア(旧型・新型)、BMW、ベンツ、そして今のMINI。実家にいた頃は、車好きの父が半年毎に買い換えて家族にあてがっていた時代もあったので、たぶん何台かは記憶から抜け落ちている。

いちばん長く乗ったのはベンツで、ガレージには色違いが3台(父・母・私)。そしてマニュアル車のスズキ・アルトが1台入っていた。しかしベンツにはめったに乗らず、最も走行距離が延びたもので2万キロ。それに対してアルトは12万キロも走り、車検に出すたびに「もう限界です」と言われたのを騙し騙し乗ってきた。大雨でフロアまで水に浸かったこともあるし、クーラーは効かず、クラッチは滑り、運転席側からは後部座席に乗り込めず、手回し式だった助手席のウインドウは壊れて開かなかった。

なぜそこまでアルトにこだわったか。父は休みのたびにベンツをピカピカに洗ってワックスがけをし、車内も塵ひとつ落ちていないほど清掃する。最後には3台を物差しで計ったように整列させ、マイ・ショールームのごとく悦に入っていた。従って遠出をする時以外は、家族の誰しもがアルトに乗るように強要されていたのである。

ちなみにガレージに15年近く飾られていた父のベンツは、走行距離が3千キロ。バッテリーは上がり、ゴムの部品は腐食し、エンジンは錆つき、結局は廃車になった。愛しすぎた結末は淋しい。

それに対して私のMINIは雨ざらしで、空から落ちてきた鳥の糞の水玉模様。走行距離は2万8千キロ。今は無き実家のアルトに追いつくまで、これから何回も車検を受けて乗り倒そうと思っている。車の愛し方も人それぞれ。放任主義のオーナーのもと、たくましく育ってねと声をかけよう。

コメント

  1. 素浪人 より:

    いやぁ~~マニアックな選択ですね。
    看板のフェアレディーZは?

  2. yuris22 より:

    素浪人様

    プロフィール画像のフェアレディZは父が若かりし頃、発売一日前に手に入れた車です。でも通勤には使い辛かったらしく、その後はブルーバード → オペルと買い換えたように記憶しています。カローラもあったかな。ホントに我が家では車がもう1人の家族でした。

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