お宝発見!100年前の教科書

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実家から持ってきたダンボール箱に、古めかしい風呂敷包みを見つけた。開いてみると、すすけた本が数冊重ねてある。黒ずんだ表紙には「尋常小学校」の文字。裏表紙を開いてさらに驚いた。発行が明治四十三年から大正、昭和初期と、今生きていれば100歳を超える人が使っていたものである。

定価は五銭という「尋常小学理科書 第五学年児童用」の目次は、油菜、もんしろ蝶、蛙、松、竹、馬、牛、稲などの形態を文章にした生物学や、夏至・冬至、春分・春分などを説明する気象学、他にも地学(土、岩石、石英・長石・雲母など)、化学(空気の性質、熱、水の性質、酸素、水素など)がコンパクトにまとまっている。

尋常小学校教科書

尋常小学校理科

例えば「空気の性質」を抜き出してみると・・
「空気ある所には、これを圧除くるにあらざれば、他物は入来ること能はず。これ空気も亦場所を占むるによる。空気は之を圧せば、著しく縮み、圧す力を去れば、直ちに膨れて旧の体積となる。」

ここでは当用漢字に変換したが、実際これだけ抜き書きするのに10分近くかかった。「圧」「旧」「体」といった文字が旧字体で書かれているので、漢和辞典を引き引きである。昔の小学生は難しい字を書いたものだと感心していたら、もっと驚くものを見つけた。

発行が明治四十三年五月十三日という最も古い「尋常小学校書き方手本」は、習字用の教科書。小学4年用にして「天皇陛下勅使」「皇大神宮参拝」で始まって、天皇が神であった時代が見て取れる。

小学6年用では奥が深まり、「粗食を食ひ水を飲み肘を曲げて之を枕とするも楽しみ亦其の中に在り。不義にして富み且貴きは我に於て浮雲の如し。」という論語の一説まで登場。
その意味は「粗末な食事をし、水を飲み、肘を曲げて枕にするような貧乏をしても、心は楽天的でいることができる。不義不理で得た富や名声は浮き雲のようなもので、いつ何時消散するかもしれないから、そんなことを考えるな」だ。私利私欲に走る代議士たちに声を上げて読ませたい教えである。

尋常小学校書き方手本
尋常小学校書き方手本3
尋常小学校書き方手本2

「高等小学修身書」という道徳の教科書は、巻一第一課が「我が大日本帝国は万世一系の天皇の統治し給ふ所にして、世界無比の国体を有す。」から始まって、『忠君愛国』『家』『孝行』『親類』『勇気』『職業』『反省』などが綴られているのだが、漢和辞典を引くのも疲れてきたので、また後日アップすることにしよう。

おまけ:
下の画像は「尋常小学算術書 第五学年」の整数・少数の章から抜き出した問題である。反物や俵の計算だ。

尋常小学校算術書

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