生まれて初めて見たものを、親だと思い込んでしまう動物の習性をインプリンティングという。生後2ヶ月半で我が家に来た与六は、赤ちゃんの時期は過ぎているはずなのに、甘ったれのひっつき虫である。
最初は洗濯機の裏に隠れて飼い主を心配させたりもしたが、今は居場所を探すのは簡単。いつも私を目で追いかけ、移動すれば足元でチョロチョロ。キッチンに立てば下からニャー、書斎でパソコンに向えば膝に乗り、トイレに行けば外で待っている。寝るときには腕枕と肉球マッサージを要求し、目が覚めるとおもちゃの傍に行き「遊んでー」のキャッ、キャッが始まる。
最も気に入ってるおもちゃは、紅色の猫じゃらし。ネズミがぶら下がった爪研ぎも大好きで、飛びかかる、上に乗る、陰からのぞく・・と忙しい。宅配便が届けば段ボール箱を漁り、中身を出した後は自分が収まる。ダメよ!と叱れば、ダダダッと廊下を猛ダッシュして別のおもちゃを見つけ、またすぐにキャッ、キャッのお呼びがかかる。
遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ。
梁塵秘抄の歌がぴったりの子猫。年齢を人間に換算すれば5歳ぐらいだけど、来年の今頃は立派な大人になってしまう。その頃にはひっつき虫を卒業なのかな。お留守番も平気になるのかな。
今日はスポーツバッグの上に寝て、私がフィットネスクラブへ行くのを邪魔している。やんちゃでいいから、もう少しこのままでいてね。ふわふわと温かい癒しは我が家でいちばんの貴重品だ。
コメント
いや、ほんまかわいいですね!
ママはもう親離れの心配ですか?
的は逗子の素浪人様
猫を飼ってる友人が言うんですよ。「そのうち相手にしてくれなくなるから」って。ななんだか人間みたいですね。