ドンドン!ドンドンドンドン!と、花火の段雷の音が海から聞こえてくる。今日は午後7時から鎌倉花火大会だ。
打ち上げ会場の一つ、材木座海岸へは私の家から歩いて15分。小坪近辺の道路は昼間から、敷物やお弁当を抱えた人たちがゾロゾロ歩いていく。移動する船から投げ込まれる水中花火が名物なので、ビーチのベストポジションを早めに押さえたいからだ。人の流れを見ていると心が急くけれど、近場にいながら鎌倉の花火は一度も見たことがない。
2009年は雨天中止。
2008年は海岸まで歩いていく途中、ゆうき食堂に誘い込まれ、飲んで騒いでいるうちに終わってしまった。
2007年は逗子のコミックバー「けめこ」(今は大船に移転)でカラオケしていた。
2006年は恵比寿に住んでいたので、平日の夜はKANA BAR(店主の逝去により閉店)でワインを飲んでいたはず。
そして今年は夏風邪がぶり返してダウン。熱で頭はフラフラ、声はカスカス、ベッドに転がりながら音だけを聞く花火大会になりそうだ。
どうせ音だけなら、目を閉じて懐かしい時代に戻ろう。それは境川の堤防近くに住んでいた小学生のころ、江ノ島の花火大会。2階の窓から下りた鉄板葺きの屋根に座布団を並べ、一夜限りの観覧席を作った。ドンドンの段雷からパラパラッという万雷に変わると、紺色の空にヒューンと一発目の花火が上がる。大輪の菊を背に、居間に向かって「早く早く」と急かし、家族が上がってくるのを待ったものだ。
当時の尺玉はまだ種類も乏しく、10分上がれば10分休むという長閑さ。待っている間、祖母が仰ぐ団扇の風が、私の頬まで届くことがとても嬉しかったのを覚えている。コタツで紅白歌合戦を見る大晦日と同じくらい、子どもには特別な夜だった。
家族との花火、恋人との花火、一人だけの花火。今夜は猫と一緒の花火。大きな音に怯える与六を抱っこしながら、夢うつつの昔を旅している。
コメント
こんばんは。おひさしぶりです。体調崩されたのですね?体感?暑中と併せて御見舞い見舞い申し上げます。実は本日相模湾をクルージングし35.3゚N周辺ただならぬ気配を感じてしまいました。三宅島に似たとでも。ノウゼンカズラの一件も奇怪と云えますね。わたくしも鎌倉の花火の雑踏は避けて帰京。あ!小隧道を曲がればよかったかなぁ~…床やBOYさんによくしていただきました。(賜シャンプーブラシ)この場をお借りして御礼を申し上げます。マリーナで蔘鶏湯など戴いてジツノトコロはせんせいにもお裾分け出来たらなと熟猛省。バスタブには非常水を心掛けて下さいね☆ではでは~(^-^)/☆
muha様
体感的には、きな臭い日々が最近続いています。でも、揺れの代わりに雨が襲ってきていますよね。特に中国の長江が心配。三峡ダムが溢れれば、四川地震どころではない大被害が予想されます。
猛暑も来年は今年の比ではないでしょう。地震はスポット的な被害ですが、それどころじゃない脅威が近づいている気がします。
こんな時の癒しは、猫に限ります。今夜の月は赤くないし、与六は能天気に遊んでいるので、とりあえず明日は大丈夫でしょう。